旅日記 東京3 巣鴨駅前文川堂書店 

こんばんは。
空が高い一日でした。
近くの川の川底が、いつもより深い気がいたしました。

先月、東京の旅での思い出をもう一つ。

2日目。
私はその日のいろいろを無事終えて、ぼんやり駅に向かって歩いていました。
少々の疲れと解放感、といった気分だったと思います。

小さな本屋さんがありました。
なんだか懐かしい雰囲気のお店です。
惹かれるままに、中に入ってみました。

間口は一間半くらいでしょうか。
きっと、昔からここにある本屋さんに違いありません。

左手の壁には絵本。
どれも表紙の絵が見えるように、棚に立てかけられています。

作り付けの木の本棚は、黒光りしていて、ひと目見て年期ものです。

その向かい側の、中央の棚には文芸書。
見てゆくと、名前を聞いていた堀江敏幸さんの文庫本がありました。
そうだ、旅のつれづれに読むことにしましょう。

平台に小池龍之介「考えない練習」。
これもどこかで噂を聞いた本です。文庫でないので購入はちょっと躊躇。

棚には他にも、私が読みたい本がたくさんあります。

平積みや、表紙を向けての棚作りは、それだけで場所をとります。
ただでさえ小さいお店。
出来るだけいろんな本を置こうと思ったら、背表紙を並べてぎっしりとなるはずです。

本の数は多くないはずなのに、不思議。

中央の棚の裏側へ回ってみると、これは、若い人向けの文庫などが並んでました。
娘が好きそうな、アニメっぽいイラストの表紙の文庫が並んでいます。

表通りに向いた台には、雑誌がいろいろ。
私がゆっくい見ている間にも、雑誌を買っていく人がありました。

ああ、こんな本屋さんが近所にあったらなあ。

そしたらきっとね、
雑誌なんかをちょっと買って、あとは、時々、気分で読みたい本を買う。
お薦めの本を教えてもらったり。
歩いて行けるところだったらいいな。

広島もこの頃では次第に、大きな本屋さんばかりになりました。
でも、うちのような田舎に似合うのは、こんな、駄菓子屋さんみたいな本屋さん。
近所のおばさんたちも、ちょっと来て買って行ったりね。

迷ったけど、2冊共買うことにいたしました。
お店の人は、私と同じくらいの年齢の女性でした。

ブックカバーどうしますか。

普段はブックカバーはしてもらわないのですけど、記念になるかなと思ってお願いしました。
テキパキと、独特の折り方で、ブックカバーをつけて下さるのを見ながら、何となく話しかけます。

いいお店ですね。

手を止めて、にっこり。

毎日毎日、どんどん送られてくる本、ほとんど返してるんですよ。

そう言いながら、彼女はぐるっとお店の中を見渡しました。

小さなお店の中だけが明るくて、外は夜になっていました。

巣鴨駅前、文川堂書店。
また行きたいな。

9月20日購入
・堀江敏幸『めぐらし屋』
・小池龍之介『考えない練習』
[2010/10/10 21:14] 旅日記 | トラックバック(-) | CM(8)

ラビリントス

ここ様、こんにちは。
巣鴨に見つけた小さな本屋さん。
迷宮の入り口でしょうか?

旅先の商店街で本屋さんに入り、中学生や高校生が
いるとなんだか楽しくなります。
この子たちはこの街でどんな本を読むのだろうと想像し、自分の過去を蘇らせたりもします。

棚の小さなコーナーに地元出版社から出ている郷土史家が書いた本などを見つけても欲しくなりますね。




[2010/10/11 22:45] 杣人 [ 編集 ]

旅先の書店

杣人さん、こんばんは。
コメントありがとうございます。さすが練達の旅人、練達の読書人でいらっしゃるなあと思いました。
私も、地元出版の本には、特に惹かれます。ここにしかないと思うと、稀有な出会いのような気がして、つい買ってしまいます。旅先の本屋さんって、おっしゃるとおり、やはりどこか違う世界の入口のような気がするところですね。
イタリアに旅をしたことはありませんが、須賀敦子さんの『コルシア書店の仲間たち』のことを思い出しました。本屋さんのお話。大好きな本です。
[2010/10/12 20:18] ここ [ 編集 ]

白ヤギ通信

おやおや、ここ様。須賀敦子さんが登場しましたね。
実は私そろそろ読まなくっちゃと心の準備をしている処なんです。
『コルシア書店』は見つからなかったので、
『トリエステの坂道』を今手元に置いて眺めています。

子供が好きな玩具を枕元に置いているような楽しい時間。
読み始めたらきっとあれもこれもと始まるでしょうから、ゆっくり心の準備中です。
[2010/10/13 08:48] 杣人 [ 編集 ]

黒ヤギ通信

「心の準備」って…もしかして積ん読?(笑)
そうですね。本って、読み始める前の時間も、とてもいい時間ですね。

須賀敦子さん、とても好きで、全集を持っているんですよ(自慢!でも読んでないところもたくさんです。)『コルシア…』は白水社版もあります。お仲間がみつかって嬉しいです。
[2010/10/13 23:39] ここ [ 編集 ]

おはようございます
ちょっと御無沙汰でした
ここさんには、お変わりありませんか

10月も慌ただしく過ぎて行きます
例年あと一ヶ月もするとクリスマスの飾りつけを始めるのですが、今年は早めにボツボツやらないと時間がなさそうです。
初孫に見せてあげたいですしね(笑顔)
今からクリスマスのお話。
ちょっと気が早いかもしれませんが、例年このころになると、そわそわし始めるHulaさんです。
今日は雨ふりで肌寒いですね。
[2010/10/21 09:14] Hulaさん [ 編集 ]

Hulaさん、こんばんは。

昨日の十三夜、こちらは曇りで残念でした。今日はきれいな月が出ております。
夜がいよいよ長くなってまいりました。
せっかくの秋だというのに、私はバタバタと落ち着かない日々を過ごしております。

お孫さんにとっては、初めてのクリスマスですね。小さなご家族が加わられたことで、この世界がまた、何もかも新しく思えくる。Hulaさんのおかげさまで、遠く私も、そういう喜びの中のおすそ分けに預かっています。
ありがとうございます。どうぞ一緒に、いろんなこと、楽しませてくださいませね。
[2010/10/21 23:46] ここ [ 編集 ]

先日はブログにコメントありがとうございました。
物語の世界みたいな本屋ですね、ここさんの文章は可愛らしい完璧なスケッチのようで、読んでいて心が潤されるかんじがします。
巣鴨は友達の家があるのでたまに行ってましたが、こんな情緒的な風景があるって気づきませんでした。
[2010/11/01 22:31] sansjanbon [ 編集 ]

sansjanbonさん、こんばんは。

ようこそお越し下さいました。
コメント、ありがとうございます。
巣鴨のお友達、お宅までいらっしゃるなんて、仲良しなんですね。
巣鴨のあの本屋さん、どうやら物語の入口の本屋さんらしいです。今度もし巣鴨にいらっしゃることがあったら、お友達と探ってみてくださいね。

sansjanbonさんのブログ世界も、私から見ると物語みたいです。
よかったら、どうぞまたお越し下さいませ。
[2010/11/02 19:52] ここ [ 編集 ]

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する