風の中の声 

こんにちは
今日は暖かい一日でした。

私のうちの近所でも、ようやくつくしが出始めました。
たぶん、今日一斉に。

裏山へは、車が通れるくらいの広い道が、ずっと奥まで続いています。
一番上の家をすぎて、少し行くと、もうすっかり山の風情。
薄暗い林の中の道をゆっくり登ります。
空気がしんと冷たく感じられます。
今日は夫と一緒です。
流れが、足のずっと下の見えないあたりで音を立てています。
すぐそばに、ちいさな青いふきが並んでいるのを見つけました。

木々の中をふと見ると、こんな高いところなのに、石垣があります。
棚田だったのでしょうか。
このあたりにも家があったのでしょう。
田があって、家があって。
明るい、働き者の家族の声が、聞こえてくるような気がしてきました。

もしかすると、その家族にも、悩みとか、悲しみとか、そういうことがあったかも知れません。
でもきっと、長い長い時間がたって、家さえ無くなってしまう頃には、それはすっかり忘れられていたでしょう。
そして、木で覆われ、風景さえ定かでなくなってしまった今、そのころの声だけが、風の中に残っているような気がいたします。

裏山に続く坂の途中にある私の家。
いつかここが木で覆われ、石垣だけが残る日が来た時、
ふと訪れた人が、私の家族の声を聞いてくれるでしょうか。

娘の弾くピアノの練習曲。
キトリの吠え声。
散歩に行くよって誘う声。

ここは、眺めのよい場所です。




[2007/03/23 22:34] 日記 | TB(0) | CM(0)

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