仕事 

こんばんは
時計草がひとつ、ぽつんと咲いているのを見つけました。

今日、娘は、カバンの中で水筒のお茶が漏れてしまったそうです。
部屋中に、濡れてしまった教科書やノート、たくさんのプリントが広げられています。

プリントの中に、採点された小テストがたくさん。
地図の入った地理のプリント。
赤で書き込まれた、数学のプリント。

数学がたくさん。
そのうちの一枚をふと見ると、右下に「→裏読め」

裏読め?

裏を見ると、


 途中式の書き方、しっかり書けていますね。
 もう計算力については心配いりません。
 あとは不注意なミスに気をつけていこう。
 ⑬は式の扱い方について、しっかり理解して下さい。

  x-y -x+4y
  7
              →さくら君のやりかた x-yー7(x+4y)
                                7
    正しいやり方←
  =x-yー7x+28y
       7

  =-6x+27y
       7

  よく比べてみて、正しい方法を納得してください。

練習① 2xーy ーyー2x
       3


   ② 2x-y +yー2x
        3


   ③2xーy +y+2x
      3


                   ①ー4xー4y
                        3
                   ②ー4y+2x
                       3
                   ③8x+2y
                       3           」


すごーい、練習問題まで作ってあります。それも答えつき。

興味を持ったので、他のプリントも見てみると、
「裏を見よ」シリーズ、他にもありました。

「ミスが多すぎる→原因は?裏を見よ」 

見てみると…

「ミスの原因は、まあ、注意力不足なんだけど、途中の式の書き方にも問題ありです。
○×-○ なんて平気で書いているうちは、絶対にミスはなくならないよ。
例えば6×-3 ←これどう読むの?どう計算するの?
    6×(-3)と( )をして、はじめてこの式の意味が通じ、計算できるのです。」

って書いてありました。
面白いのでどんどん見ていくと、どれも単なる計算問題ですが、
間違ったところは、間違った時点に赤で印がされています。

「符号注意」とか、「ここでbが消えた!!」とか、書かれています。

bを求める問題で、誤ってaの値を求めているところでは、
×にしないで△。
「aなら○」って書いてありました。

全部の問題で、子どもの思考の跡を追っているのがわかります。
たぶん、どの子のプリントでも同じでしょう。
それもたくさんのプリント。
普通の先生なら、採点だけでも精一杯です。
先生が採点して下さるだけでも十分な仕事だと思います。

なんだか涙が出て来ました。


ねえ、数学の先生、どんな先生?

おじいさん先生。


どうやらすでに退職なさった講師の先生のようです。

よかったね、さくらちゃんの数学の先生、きっとすごい先生だよ。
ほら見て、プリントの赤い字が、みんなさくらちゃんに話しかけてる。

先生の声が、娘にどれほど届いているのか、それを考えると、もどかしくなります。
それでも、こうして、毎回のように出される宿題のプリントに、丁寧に目を通して、声をかけ続けていかれるのだと思います。

簡単な、数学の初歩の計算のプリント。

一隅を照らすということ。


  


[2009/05/27 23:47] 教育 | トラックバック(-) | CM(6)

さくら君のやり方

さくら君のやり方は正しいです。
先生の、正しいやり方と書かれた方が、実は間違ったやり方です。
ただ、
-7(x+4y)、では無くて、-7(x-4y)。
-でカッコくくりするので、カッコの中の符号は反転します。
xの符号は、カッコでくくる前のマイナスから、
カッコの中に入れるとプラスに、ちゃんと反転していますが、
+4yの符号も、カッコに入れると、同じように反転して-4yになります。

カッコを外す時には、カッコ内のそれぞれに、
-7を掛ける事になるので、符号はもとに戻ります。

で、

なぜさくら君のやり方が正しく、先生のやり方が間違っているかというと、
先生は、カッコでくくったままにしておかず、いきなり展開してしまっているからです。

この問題の場合は、すぐに展開する必要がありますが、
もし後になって、やっぱり7で割る必要が出てきた時など、
-7でくくられていると、とても楽です。
それだったら、あわてて展開しなければよかった、と後悔します。
カッコは、必要に応じて展開すればいいもので、
それまでは綴じておいたほうが、分かりやすいのです。

そういう意味で、計算過程においては、
-7(x-4y)
という、カッコの式を残す、というのがとても大事で、
一気に暗算で展開させてしまうより、計算ミスも減るのでした。

さくら君は、「カッコ内の符号の扱い」、
この1点を覚えるだけで、正解にたどり着くわけですから、
”やり方”は合っています。

[2009/05/28 11:45] ねむねこ [ 編集 ]

補足です

例えば6×-3 ←これどう読むの?どう計算するの?

・・・「6」掛ける「マイナス3」です。
計算式というのは、符号、と、演算子によって成り立ちます。
この場合、-、は符号で、X、は演算子です。
ただ、X、は符号になることはありませんが、
-、は演算子になることがあるので、
符号と演算子を明確に区別するために、()を使うという”ルール”になっているのです。
なので、区別するためだけなら、
6,X,-2
と、カンマで区切っても、十分に意味は伝わりますし、何なら、
(+6)X(-3)
と書いた方が、さらに分かりやすいのですが、
”プラスの符号は省略する”というルールがあるために、
6X(-3)
という表記になるのでした。

ぼくは、数学の先生にはとても苦労しました。
そういう、納得できる理屈をちっとも説明してくれないので、
どんどんこんがらがってしまうのです。
おじいさん先生も、とても熱意は感じますが、
でもやっぱりその説明では、こんがらがってしまうなぁ、と
思うのでした。

[2009/05/28 12:03] ねむねこ [ 編集 ]

ねむねこさん、こんにちは
さっすがですね~。
学校で勉強した数学にも、いろいろな背景があるんですね。
数学のほとんどは忘却のかなた、単純な計算ミスの多いタイプの私(遺伝子的責任者?)ですが、数学の深い世界にも接してみたくなりました。 
 そういう気持ちになれるのは、先生の向こうにそういう背景を感じることができた時だと思います。
だからこそ、教育に携わる者としては、これから優秀な方が理想を持って教職について下さることを切実に願っています。
 現実的には、例えばフィンランドのように、学校現場の教師の裁量や地位や待遇がもっと高くなることが、多くの問題の解決にかなり有効な方法だと考えています。
 子どもの頃のねむねこさんがそうでいらしたように、現場教師への実際の要求水準はかなり高いものです。それは実際、一部の優秀な子だけの要求ではないのは、言うまでもありません。そしてその要求に答えたいと考えては悩み、子どもたちへの誠意から、自分の学問的背景を広げたいと切に願っているのが一般的な教員像です。
 でも、お金儲けとは全く相容れない教育の世界を、自分たちの仕事と同一視して、ノルマや達成を見える形で要求しようとする政治家や世間や困った保護者のため、力ある教師は身動きがとれなくなっているし、一方ではノルマ達成以外の努力を放棄する教員もいて、教育内容は、狭く硬直したものへと向かっているのが現状です。

 その一方で、プリントを前にしょっちゅう叫び声を上げている娘、この先生と娘をつないでいるのは、娘と先生、それぞれの数学なんだなあと思います。
まあ、わが娘に、めくるめく数学の世界が開けることはあんまり期待できませんが、また別の数学の世界が開けるようにと切に願う母なのでありました。

教育の話になると、つい熱くなってしまって、お恥ずかしいです~。
理科系の方のコメント、やっぱり私にとっては新しい世界です。
またどうぞ、コメント下さいませね。


[2009/05/28 17:17] ここ [ 編集 ]

ここさ~~~んこんばんはです~~~。
ご無沙汰いたしておりまする。

え~~~、まずはお誕生日のお祝いを。今月はお誕生月でしたね~。かなり遅くなりましたけれど、おめでとうございます。これからの新しい一年もまた素敵なものとなりますように祈念いたしております。ええ、きっときらきらと輝いた年になることでしょう。

実はわたくし、数学以前の算数でおもいっきしつまずいてすっころんだものですから、この数学の先生のお書きになっておられることが異界のことのようにも思えるのですが、ただ、教壇に立ったことのある経験者のひとりとして感じますことは、この先生はすごいなあということでございます。数学への情熱と、生徒への愛情がないとできることではないですよね~。

それもお若い先生ではなく、退職なさって講師としてなさっておられる。あ、だからこそ、現役時代にできなかったことを純粋に果たそうとなさっておられるのかも。

すごいですね~。

[2009/05/28 23:09] まき衛門 [ 編集 ]

まき衛門さん、お久しぶりで~す。
ありがとうございます。
実は今から2泊三日のおでかけです。
苦手な荷造りが、おそくまでかかっちゃいました。

帰ったら、ご報告かたがた、またお返事いたしますね。
いってきま~す。
[2009/05/29 08:15] ここ [ 編集 ]

まき衛門さん、ただいま~。
日曜日の夜遅くに帰宅しました。今回も楽しい旅でした。
しかしトシのせいか、水曜日の今日もまだ疲れがとれません。
 ところで、まき衛門さんが、教壇に立っておられた日々、どんな先生でいらしたのでしょうか。きっとやっぱり全力投球なさっておられたのだろうと想像します。そして、今の植物との関係みたいに、言葉以外のところでも、生徒たちと静かにコミュニケーションしていらしたのだろうと想像しました。
私にとって、生徒はもはや異種の生きものだなってよくそう思いますが、異種間のコミュニケーションもあり、ですよね。
このおじいさん先生と娘も、もともとつながるのが難しい関係です。
私も異種交流という前提にめげず、まき衛門さんみたいに、このおじいさん先生みたいに、語りかけ続けられたらなと思った次第でした。

[2009/06/03 15:59] ここ [ 編集 ]

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