遠泳 

こんにちは
曇っているのに、とても明るいお昼間です。

テレビの画面にはオリンピックのソフトボールが写っています。
誰も見ていません。
私のほかは、みなお昼寝です。

午前中、里帰りしている私のところにいとこが会いに来てくれました。
のんびりやさんで、ちょっと不器用。
相変わらずの細くてかわいい声で、私のことを以前のようにお姉ちゃんって呼んでくれます。

男の子を2人連れてきました。
3年生と2年生。
2人とも、50メートル泳げるのだそうです。
スイミングクラブに入っているわけでもないのに、競技会に出たんですって。
それを聞いて、ふ~ん、やっぱりー。

目の前の優しくて、かわいい彼女からはちょっと想像できませんが、彼女は、子供の頃からとても体力に恵まれているのです。
3人の兄弟が全員です。

例えばね、学校のマラソン大会はみんな当然のように毎年1位。
それも悠々。
遠泳大会ももちろん楽々優勝です。
彼女も、これといって頑張る気配も無いのですが、先生に勧められて、いつもなんとなく男子に交じって泳いでいました。
ふんわり、やわらか。
いつもいつのまにかって感じの一番でした。
陸上部も良い成績だったように聞いていましたけれど、人と争うなんてとんでもないという彼女には、どう考えても向いていません。
きっとこれも先生に勧められて何となくだったのでしょう。

ついこの間まで小さな町の、小さな小さな保育園の保母さんだった彼女は、
市町村合併で、今は隣の大きな市の保育園の保母さんになりました。

いつも明るい彼女が、仕事の話になると、とてもつらそうです。
研究発表とか、研修とか、残業も多くて、少しも保育室にいられない。
お母さんが入院して大変だった時も、帰らせてもらえなかった。
他の人がどんどん先に辞めていくの。

聞きながら、もう仕事を辞めてしまった私に、味方して欲しいんだなって思いました。
やめちゃえばって。

お姉ちゃん、私、そろそろ帰るね。
お昼ごはんを作らないといけないから。

旦那さん、なかなか難しい人らしいよ。
あとから母に聞きました。

赤い水泳帽が、海面にバラバラに浮かんで、遠い沖を目指しています。

一番先頭を、ゆっくりとしたフォームで泳いでいるのは、女の子。

みんなを振り返って手を振りました。
もう随分向こうに行ってて見えないはずなのに、笑っているのがなぜかはっきり分かります。
砂浜にいる誰もが、笑って彼女に手を振り返します。

がんばれー。



[2008/08/17 15:43] 日記 | トラックバック(-) | CM(0)

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