年越し 

あけましておめでとうございます。
この1年がどんな年になるのかなあって、
あなたの、私の、見ぬ先のことを思いながら過ごす、松の内です。

年越しの一週間を夫の里と私の実家で過ごして、帰ってきました。

「雪起こし」というのだそうです。
29日の夜中に激しい雷が鳴って、30日の朝起きてみると大雪でした。
古い街道の両側には水路が通っていて、かなりの量と速さで水が流れています。
こうして雪が降ると、どの家も、普段のセメンのふたをはずして軽い木のふたに替えます。
家の前のそのふたをはずしてそこへ雪を流すのです。

歩くと、長靴のふちから雪が入ってきて、次第に足が濡れてきました。
ひょうたん小路といわれている家の横小さな道は、もう通れなくなっています。
街道を行く人も車も無くなって、とても静かな雪の朝です。

毎年の、八幡様への年越し参り。
紅白歌合戦が終わってしばらくしてから出かけます。
八幡様は歩いて10分ぐらいの町外れにあります。
由緒あるお宮だそうです。
町のあちこちから人が出て、背中を丸めながら黙って八幡様の方へ歩いていきます。

こんばんは。寒いですね。

雪の中で私の声だけが響きます。
誰もみな黙って、八幡様と、そのまわりの小さなお宮をぐるぐるとまわります。
私も夫のあとをついてぐるぐるまわります。
皆が歩くところだけ、細く道になって、凍っています。
一々お賽銭をあげるので、ポケットの小銭がすぐ底をついて、なくなります。
雪の中を歩くのに慣れない私は次第に後れをとって、夫からずいぶん離れてしまいます。

お賽銭もうなくなっちゃったー。ちょっとちょうだい。

私の声だけが雪の中に響いているような気がします。
残りのお宮をぐるぐる回ります。
まただんだんと夫に後れて、いつのまにかずいぶん後れて、雪の中を歩いて帰ります。
家に着くと、明るい義母の声が迎えてくれてほっとする、そんなお宮参りです。

その後、ふとしたことから、年越し参りの間は、しゃべってはいけないのだと知りました。
結婚して十年以上たっていました。
ふり返りもしないで、ずっと先を歩く夫の背中を思い出しました。

今年は、雪がとても多かったので、翌朝元旦の昼近くになってから出かけました。

家の前の街道筋は、気がつけば、ゆるりとした曲線を描いて、ずっと続いている向こうの方は見えないのでした。




[2008/01/06 22:45] 日記 | TB(0) | CM(0)

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://coco104.blog91.fc2.com/tb.php/223-6d1ae5c3