海の底 

おはようございます。
冬の朝のやわらかい陽ざしが、台所の奥まで届いています。

一と月くらい前。
娘が、泥水が入ったペットボトルを持って帰ってきました。
地層の勉強なのだそうです。
それはもう、泥水の中の泥水。
日頃は生活の中に入ってこない、汚いものという感じです。

なんか汚いなあ。
大丈夫。待ってたら地層が出来るから。

少し抵抗がありましたが、お台所の、カウンターの角のところに置きました。
さわらないでいれば、何時間かで澄んでくると思っていました。
でもそれは、いつまでたっても泥水のままでした。

2週間くらいたってからでしょうか。
濁った水の底に砂と泥が層をなして溜まっているのが分かるようになりました。

地層できてきたね。
ほーらね。言ったとおりでしょー。

誰もさわらないまま、ただそのペットボトルは立っていました。
誰もの視界の中に、何となくそれはありました。
汚い泥水の底の地層は、よく見ると何層にも分かれているのでした。

何だか水が澄んできたね。
きれい。

気がつくと、水が澄んできているのでした。
それは日ごとに透明になってゆきます。
そんな気がしました。

海の底なんだよ、これ。
私の海の底。

見たこともないほど透明になった水が、冬の陽ざしに、きらきらと光っています。
底には泥がきれいに層をなしているのがはっきりと見えています。

どこか遠くの、深い深い海の底。
長い時間をかけて堆積したものたち。




[2007/12/20 09:39] 日記 | TB(0) | CM(5)

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[2007/12/21 00:52] - [ 編集 ]

>どこか遠くの、深い深い海の底。
長い時間をかけて堆積したものたち。

すごくいいですねえ、あいかわらず・・・。二度とコメントしてやるもんかっ、て尖がってた気持ちすら和らげてしまう言葉のちから。

ねえ、ここさん。これってショート・ショート用の作品にならないのかな? 雑誌『小説現代』の読者欄にあります。投稿してみません? 日本S.Sの開祖といわれる星新一の作品とは、また傾向が違うんだけど。うん、ここさんのほうがずっとずっと詩的です。
こういうのって、採用してくれないのかなあ? もし採用してくれたら、くやしいけど嬉しいな。
[2007/12/21 08:57] wordblow@mail.goo.ne.jp わど [ 編集 ]

わどさん、ご無沙汰しております。
お仕事大変そうですね。お元気でいらっしゃいましたか?
いつも、あたたかい目で見て下さって、応援下さってて、本当にありがとうございます。
読んで下さっているかもと思うのが、いつもとても励みになっています。
投稿なんて、あんまり考えたこと無かったのですが、わどさんとお知り合いになれて、勧めていただいたのも何かの御縁かなあという感じもしています。
次に大きい本屋さんに行ったら、『小説現代』買ってみますね。
わどさんのコメントに、お人柄を感じて感動しました。
寒いので、お気をつけくださいね。
[2007/12/21 20:40] ここ [ 編集 ]

ここさん、こんばんは!
まき衛門さんのところによって、ここさんのところによって・・・・、私の、小さな夜の楽しみ
です。

私の住む近くの湾はとても深いところがあるんですよ。最近は深層水が人気です。

いつも感じる事は、ここさんのほわ~~とした感覚。空気の色、いえ、風の色が違うのですよね。私の持ち合わせていない、鋭い感性がまあ~るい言葉になって出てくる。
さもない、ありふれた(失礼!)日常の出来事が、詩になってあふれてくる・・・。
私の心をほんわ~りさせてくれる。

また寄せてくださいね!おやすみなさい。
[2007/12/21 22:33] ねたの [ 編集 ]

ねたのさん、こんばんは
いつも来てくださってたのですね。
ありがとうございます。ねたのさんとまき衛門さんの、面白くてあたたかいやりとり、こちらも温かい気持ちにさせていただいております。
深層水って時々耳にしますけど、海水?
近くの湾に深いところがあるって思いながら暮らすのって、何だか素敵だなあっておもいました。
励ましてくださって、ありがとうございました。


[2007/12/21 23:02] ここ [ 編集 ]

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