二人 

こんばんは
そういえば、今日は一日暖かでした。

両親と県立美術館へ行きました。
展示室は3階です。
大きなガラスの壁を通して、隣の庭園が見えています。

絵は、若いころ描かれたものから順に並んでいました。
私は、さっきかかってきた電話のことで、頭がいっぱいでした。
つまらない雑用でしたから、忘れたいのに、気がつくといろいろ考えてしまっています。

彼が見つけた絵のテーマが、壮大だけど月並みな感じがしました。
なぜ、これをテーマにしたの?
それ、嘘だと思う。

いらいらしながら絵を見ました。
絵には時折、彼が見ていないはずのものが描かれていました。
あって欲しいと思うけれど、本当は無いもの。
そんなもの、描かなくてもいいのに。

廃墟。
夜の回廊。

次第に、絵が勢いを増してきました。
現実と想像が絵の中に両方描かれています。
そこにはもう願いは無くて、ただ、彼の目に映っている現実と想像のように思えてきました。

絵の勢いは、ますます増して行くように思われました。
彼がその絵を描いた年は、父の年を越えていました。

喫茶室で向かい合った父は、見慣れぬ薄茶のネクタイをしていました。
父は、ついこの間、会合の日を忘れてしまった大失敗の話をしました。
昨夜会った人の話や、会議の話題について面白く聞かせてくれました。

喫茶室からも、ガラス越しに、庭園が見えていました。
家族で何度も来たことがある庭でした。

母が選んだ父の新しいネクタイ。
生活の中にあっても、自分が大事にしていることだけに気持ちが向かって、
次第に精神が勢いを増して行くのだと思いました。

父と母はならんで座って、同じようにケーキをフォークで切っては食べています。
広い庭と美術館がつくる世界の中に、父と母、二人しかいないように見えました。




[2007/11/28 23:37] 未分類 | TB(0) | CM(2)

こんばんは!
  ここさんのご両親の雰囲気から想像すると、なんかとっても上品で教養豊かなご家庭で大きくなられた感じですねぇ。
 ・・・私は、何かの弾みに実家の事を話すと動物園みたいなウチだったんだねぇーと言われます(笑)なにしろ犬ネコはもちろん九官鳥、文鳥、ウグイス、リス、猿、熱帯魚、金魚ちょっとマニアックにハコフグ、虫系も鈴虫などなどいつもなにがしの動物魚類が沢山いました。
全て飼い主は父です!
・・・そのムツゴローみたいな父も亡くなり、今実家には人間しか居ません・・・味気ないです。

[2007/11/29 20:08] あやこ3 [ 編集 ]

あやこ3さん、こんばんは~
動物を飼うのが上手な方って、何かコツがあるのでしょうね。何を飼ってもうまく飼えますよね。
猿、ハコフグってすごい。あやこ3さん、たくさんの動物たちと一緒に育ってこられたんですね。すごく楽しそう。
このごろは、日頃お目にかかれないので、コメントが貴重です。またどうぞいらしてくださいませね。

[2007/11/29 23:33] ここ [ 編集 ]

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