父母と 

こんばんは。
少しずつ、日差しが明るさを増してきました。

太宰府天満宮の梅もそろそろ見ごろです。
両親に声をかけました。
そろって出かけてくれるとのこと、大喜びです。
一泊しようという話になり、それなら二日市温泉にと、話はとんとん拍子。

聞いてみれば、二日市温泉は、両親が新婚旅行の折、最初に泊まったところだそうです。
そんなこと、今までちっとも存じませんでした。
どうやら当時流行の、九州をめぐる新婚旅行だったようです。

古いアルバムの父母の結婚式の写真。
白黒写真の中の、若い父の顔を思い出します。

その日は、快晴。
太宰府天満宮の境内いたるところに植えられた梅は、満開あり、まだのものあり。
少し冷たい風に梅の香。
飛梅は、ちょうど満開でございました。

太宰府政庁跡や、観世音寺をご案内して、二日市温泉へ。

大浴場をざあざあと流れる豊かなお湯と、心づくしの素晴らしいご馳走。
ふふふ。
50年前のことは、もうほとんど記憶にないのだそうです。
きっと、父母それぞれに、何かその日の場面を思い出していたことと存じます。


先日、母よりのメール。

「お早うございます。
 御寒くはありますが良い御天気が続いています。
 先日は梅観のお誘い、有難う御座いました。
 
 新婚旅行での一日が二日市。あれから五十幾年で又出発点に戻って、
 何とも不思議というか、御縁とでもいいますか。
 
 初めは二人でしたが、有り難いことにわが子がこうして縁を繋いでくれて、何と幸せなことでしょうかーーー。

 太宰府天満宮も、また国立博物館も この時にあの至宝を観ることが出来て、
 今もあの神神しさが、嬉しくも思い出されています。
 色々有難う。
 帰りの駅では、少々珍道中もありましたが、とても幸せな旅で御座いました。

 やっぱりパーワースポット等等のお陰なのでしようか。
 あれから全然疲れがなく、毎日元気に動きまわっています。
 二日市は良い所ですね。
                                」


春。
楽しい小旅行でございました。



 父母と一つ広間に猫柳    ここ





*二日市温泉では、「大観荘」というお宿に泊まりました。
 今流行りの源泉かけ流しなのですが、展望浴場のお風呂をざあざあと流れる湯量もさることながら、そのお湯の柔らかいこと!
 いつまで入ってものぼせない気がする優しいお湯に感激でした。
 全て丁寧に作られたお料理にも感激。
 建物がやや古いせい?で、お値段もお手頃。
 おすすめです。
 




[2013/02/24 12:04] 家族 | トラックバック(-) | CM(2)

一隅を照らす 

こんばんは。
暦は雨水。
その日に合わせたように、雨になりましたね。

日曜日、親しくしていただいていた音楽の先生の、退官記念コンサートに出かけました。
昨春のご定年を機会に、彼がこれまで勤めた3校の吹奏楽部の教え子たちが集まって、コンサートを開くことになったのです。
退官記念コンサート。
世の中に、高校の音楽の先生はたくさんいらっしゃいますが、そんなコンサートを開くことが出来る方は、数少ないのではないでしょうか。
とても嬉しくて、何とかお祝いの気持ちを伝えたくて、出張から帰ったそのまま駆けつけました。

会場に着いて見ると、ステージには、思いのほかたくさんの椅子が用意されていました。
人がたくさん集まったことに、ちょっぴりホッといたします。

先生は、指揮を勉強なさった方です。
朗らかで、愉快で、折り目正しくて、気むずかしい、
音楽のことしか頭にない、子供のような先生。
私は退職前の2年間、吹奏楽部の顧問をご一緒しました。
その高校現場を離れて7年。
今ではもう、その頃のことも遠い記憶めいてきています。

席に着いてからも、私の頭の中は、仕事のことや、留守がちな家のあれこれでいっぱい。
演奏を聞くというよりも、ただお祝いをという思いばかり。
これから始まるのは、私にとって、知らない人がほとんどの、にわか結成の、素人のバンドの演奏でした。

まもなく開演です。
集まった演奏者は75人。
受付にも、見覚えある教え子たちの顔が見えていました。

いよいよ指揮者の彼の登場。
しばらく見ぬ間の白髪が、とても音楽家らしくて似合っています。

一曲目、「ナブッコ」序曲。
吹奏楽の定番です。
大事な金管楽器の第一音が、少しゆがんで始まりました。

その音を聞いた瞬間、私の中に、先生の、教師としての長い時間の扉が開きました。

楽器を始めて間もない生徒たち。
この子たちと一緒に、自分の音楽を作ること。
少し出来るようになると卒業してゆく。
それは、先生にとって、“賽の河原”だったのでは。

演奏は、すぐに厚みのある和音になってゆきました。
ああ、これ。
懐かしい先生の音です。

二曲目、喜歌劇「こうもり」序曲。

私の中に、当時の風景が大きな波のように押し寄せてきました。
音楽室の木の床。
隅っこの打楽器群。
グランドピアノ。
それから、赴任後まもなく、足りない楽器を買い集め、練習時間を増やそうとなさった先生の周りの不協和音とか。

それも聞こえなくなった頃からでしょうか。
いつのまにか、先生の音楽室には、市内の至る所から、音楽をやるいろんな方たちが訪れるようになっていました。
楽器の修理屋さん、昔の教え子、調律の方。
たいていは、一家言ある、ちょっと変わり者な感じの方々でした。
中には教え子でもなんでもない、一流の演奏者の方もありました。
生徒たちに教えるために、ただ話をするために。

商業高校というところは、その頃もすでに、お金第一の風土があるところでした。
生徒たちの多くは、家族から、高校卒業後の稼ぎを大いに期待されていて、
以前いた普通科の生徒たちとは、背負っているものが随分違っていました。

この先もたぶん、楽器なんて到底買えない子供たち。
先生、先生と私らは住んでる世界が違うんよ。

でもあの頃、私たちは、本当に一生懸命になって、放課後の時間を過ごしましたよね。
自分に向かって確実に届いてくる先生の指揮。
一度でも演奏者として席に着いた者なら、誰だって忘れられません。
先生が演奏者に求めるものは、とても高くて。
ただ、いつも言われていた、「自分の音楽」の表現がしたくて。

先生の楽団にいる限り、私たちは一人一人が立派な音楽家でした。

そう忘れていました。
先生にとって、自分に与えられた演奏者が一流かどうかは問題ではないのでした。

たとえそれがウイーンフィルであっても、高校生の吹奏楽部であっても、先生はきっと少しも変わらないという確信のようなもの。
先生が見せてくれる、そしてみんなで一緒に作り上げる、広くて深い音楽の世界。

そんな音楽の日々があることが、
この先の、歯を食いしばるようにして生きなければならない生徒たちの、
これからの人生をどれほど支えてゆくでしょう。

3曲目は、バッハ無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータより パルティータ第二番ニ短調「シャコンヌ」。
吹奏楽版があったのですね。
先生が、学生時代からぜひ演奏したいと思っておられた曲なのだそうです。

音楽の無限を見せてくれるといわれるこの曲。
教え子たちが、先生の長い間の願いを叶えているコンサートの時間。

それにしても、にわか結成の、素人のバンドの演奏なのに、どうしてこんなにも感動するのでしょう。
会場全体が、大きな音楽の海となって、全ての人を包んでいました。

そして愉快な第二部。
最後の曲は、思い出の「アルメニアンダンス PARTⅠ」。
私にとっても思い出の曲です。
司会の女の子が、怖かったという先生の思い出話など。
どの曲も、元気なのに格調高い、先生の音楽です。

アンコール。
終わりは行進曲で。

愉快で、朗らかで、折り目正しくて、気むずかしい。

先生の音楽の、コンサートが終わりました。




[2013/02/18 21:52] 教育 | トラックバック(-) | CM(2)

親のつとめ 

こんにちは。
暦は春となれば、すぐに寒くなる、天の邪鬼なおてんとさまです。

昨日、娘の、子宮頸ガン予防ワクチンの3回目の接種に、近くの医院に行きました。
広島市は、昨年から、高校生は無料となっているのです。
昨日は3回目の接種でした。
クラブや何やで忙しがって、なかなか行きたがらなかったのですが、
昨日は推薦入試で、学校がお休みだったのです。

二人で歩いて坂を下りながらおしゃべり。
たとえ予防注射でも、娘とのお出かけが楽しい私です。

もうみんな済んでるって言ってたよ。
へええ。広報、分かりにくかったのにね。
さくらちゃんの学校は、親がちゃんとしてる家が多いからだと思うよ。

予防接種をちゃんと受けてるかどうかって、親の子育てに対する真面目さが出るところだと思います。

しかし、行ってみて判明!
1回目の接種から半年以上経過している場合は、実費!
え~、そんなあ。

お医者さまにご相談。
せっかく2回目まで済んでるし、ということで、結局接種することに。
トホホの1万5千円也。

ママお金ある?お年玉もらったから私あるよ。

ああ、なんてけなげな娘。
それに引き換え…。

大丈夫よ、ちょうど学校から預かったお金持ってるから。

我ながらいいかげんな親ぶりの、これは罰金みたいな気がいたしました。


ところで、昨日の接種で、久々に母子手帳を開きましたところ、なんと他にも!

「お嬢さん、日本脳炎、1回も受けてらっしゃいませんよ。」
ガーン。

忘れもしません。
夫と交代で何とか休みを取りながら、かなり必死で、予防注射にも検診にも全部連れて行ったはずなのに。
なぜ???

その場で、1回目を接種することに。

えっ、1日に2本も?
抵抗する注射嫌いの娘。

赤ちゃんは一日に何種類もするんですよ。
と先生。
で、決定。

こちらは20歳まで無料とのこと。
不幸(?)中の幸い。

日本脳炎は全4回必要だそうです。
アンケートには、「接種を受ける‘乳幼児名’」を書くようになってました。

夫と二人、
あんなに必死だったのにねえ。

親失格的がっかり感、如何ともし難し。

立春。




毛糸編むトンネルを越え鉄橋越え       
顔うずめ石めいてゆく浮寝鳥       ここ



[2013/02/05 13:18] 日記 | トラックバック(-) | CM(1)

おとぎ話の楽しみ 

こんにちは。
昨日から、急に暖かくなりました。
今日は節分、いいお天気です。

昨日は、久しぶりに、家族3人で街へ行きました。
家族で、と申しましても、微妙に別行動。
娘は美容院、夫と私は映画です。

夫は、タリーズでサンドイッチを買って。
私は、白い現代風の建物の美容院に入っていく娘を見送ります。

さてと、映画は「ミッドナイト イン パリ」。
風采の上がらない主人公が、婚約者とパリ観光に。
その彼が一人、夜な夜な1920年代にタイムスリップして、という大人のおとぎ話です。

パリの景色や音楽、ドレス、飲みもの、人々の会話。
だんだん楽しくなってきました。

映画は、誰でも想像できる結末に向かっていきます。
そう、どんなに不思議なできごとがあっても、結末は、たいてい想像の範囲ですよね。
それでも、その時までの間を、ゆっくりと楽しませていただきました。

映画が終わって、美容室に行くと、ちょうど娘も終わったところ。
ワカメちゃんみたいになっていました。
これはびっくり。
ははははは。
娘の髪型は、いつも想定外です。

3人で、フランス製のチョコレート屋さんのカウンターに並んで、チョコレートドリンク。
それからチャコットへ行って、この頃体操に熱心なおばあちゃまにプレゼントを選びました。

少し日が永くなりましたね。
広島の夕暮れは、どこよりもちょっと遅いのですよ。

ちょっと、パリにでも行ってみたくなった午後でした。



アフリカの写真を壁に四温かな      ここ








[2013/02/03 12:02] 日記 | トラックバック(-) | CM(2)