萩の花 

こんにちは。
台風が近づいているそうです。

明日は十五夜。
すすきと萩を活けました。

昨日夕方、福岡から帰ってきました。
最寄り駅まで、夫が車で迎えにきてくれました。

私はとてもくたびれていて、

おかえり
ただいま

って言ったっきり無言。

車が家の前に着きました。
夕闇の中、庭先に、宮城野萩が花をつけているのが見えました。
今年は、ヘンな時期に切りましたから、花はダメかなあと思っておりました。
よかった。

萩の花が、好きです。
萩の恋人は、鹿なのだそうです。

私は、無言のまま、たいぎそうに、ゆっくりと車を降りました。

夫が、

萩が咲いたよ、

と言いました。




[2012/09/29 11:24] 日記 | トラックバック(-) | CM(2)

新しい街角 

こんばんは。
日が暮れてからでしょうか、虫の声が聞こえています。

病院に通っています。
今どこかが不調というわけではありません。
あらかじめ予定された治療のためですから、いたって元気です。

今まであまり来なかった所に、しばらくの間、毎日一回通うこと。
それを聞いたとき、(心配してくれる家族には秘密ですが)実はちょっとだけウキウキいたしました。
だってこれは、新しい生活の展開ではございませんか。

うふふ。
毎日通うのです。

治療は、いつもすぐに終わります。
その上、痛くもかゆくもありません。
それなのに、終わると、何だか一仕事終えた気分。

さてと。
もちろん、駅近辺を散策しながら、帰ります。

歩いて10分。
歩くのに、ちょうどいい距離です。
歩くのに、ちょうどいい季節です。

いろんな道を帰ります。

大きなけやき並木。

工事中の横断歩道。

門の柵に、「お部屋空いています。お食事付き」というちいさな札。
中庭に、白いマリアさまの像があって、教会のようです。
こんなところで暮らしたら、今より清い気持ちになれるかもしれません。

老舗のお菓子屋さん。
お店の奥に、椅子とテーブルのコーナーがあって、買ったお菓子を、そこでいただいて帰ることができるようになっています。
いつ見ても、楽しそうな女の人たちでいっぱいです。

BOOK-OFF

ガード下のお花屋さん。

それから、駅のドトールコーヒーで、冷たい豆乳ラテSサイズをいただいて帰ります。

私の毎日に現れた、新しい街角です。



[2012/09/27 19:29] 日記 | トラックバック(-) | CM(2)

旅日記 唐津 虹ノ松原 

こんにちは。
お彼岸ですね。
律儀者の彼岸花ですのに、今年は咲き始めたばかり。
いつもより少し遅めです。

佐賀県は唐津に行ってきました。
ゼミ合宿です。

唐津は初めて。
学生さんが決めてくれた行き先です。
お宿は、虹ノ松原にあるとか。
虹の松原、なんてロマンチックな名前でしょう。

それは、名前からは思いがけぬほど、広く深く繁る松の森でした。

お宿は、白い砂の海岸と、その松原との間にありました。

会議室の大きなガラス窓全体に広がる海。
波の音。
最高の環境です。

こんなところに来て、ゼミなんてやっていられません。
外に出たーい。

しかし、学生さんは誰も同意してくれません。
淡々と、タイムテーブルをホワイトボードに書いて、ゼミを続けようという雰囲気です。
卒論についてですから、みんな一生懸命なのです。

私のゼミの学生さんは14人。
一人来られなくなってしまって13人です。
一人30分として…。
みんな真面目だなあ。

夜中の12時前まで、お夕食とお風呂の間をのぞいて、結局ずっとがんばりました。
終わった時には全員ヘトヘト。
かなり無口になっておりました。

やれやれ、おやすみなさい。

あれ?先生も一緒におしゃべりしましょうよ。

資料作りで寝不足の学生さんがほとんどのはずなのに、やっぱり元気ですね。

ありがとう。
私は休ませていただきますね。

翌朝、一人で念願の砂浜へ。

遠浅の白い砂浜が、ずっと向こうまで続いている、絵のような海です。

涼しい風が吹いています。
貝殻をいくつか拾いました。

つい最近、リンドバーグの『海からの贈物』を読んで、深く感動したばかり。
女性の生活や人生についての、深い思索の文章です。

文章の中で、つめた貝は孤独、日の出貝は若いころの愛の象徴でした。
かき殻は、いびつに増殖した都市の生活。
たこぶねという珍しい貝のことは、大人になった個人としての愛。
それらが、ちょうど海辺で拾った貝を慈しむように、慈しみながら書かれていました。

私は、それらの貝に似ている貝を探して拾いました。

それから、裸足になりました。
貝は靴の中に入れて、離れた砂の上に置いておきました。
ゆっくり、波打ち際まで歩きました。

海は少し冷たいだけでした。

だんだん明るくなってきて、学生さんも海に出てきました。

私の娘と言ってよいくらいの年頃の彼女たち。
誰もみんな、それぞれに美しくて、時折はっとさせられるほど。

みんな楽しそうです。

砂を踏んで歩く感触。
私もとても楽しい。

足についた細かい砂を払って靴を履き、拾った貝を手に握って、部屋に戻りました。
学生さんは、まだみんな海に残っていました。




[2012/09/22 15:57] 旅日記 | トラックバック(-) | CM(0)

夏休み終了 

おはようございます。
朝、窓を開けたら、冷たい空気がすうっと入ってきました。

大学の遅い夏休みは、今週で終わりです。
いよいよお仕事が始まりました。


久しぶりに、母からのメール。

「 
  とても暑い残暑が続きましたが、今日はやっと秋らしい朝に成りました。

  少し秋らしさを感じられるお稽古日にと思いましたが、どうだったでしょうか。
  自分自身は結構汗だくでした。
  ピラフのおもてなしもしました。

  終わって、信子さんのお誘いで皆で、馬場先生の日本画展を観に行きました。
  とてもとてもすばらしい絵の数々でした。

  貴女も夏休みが終わり、又忙しくなることでしょうが、
  くれぐれも無理をしないよう頑張りませ。


   処暑すぎて未だ真夏日のとどまりて

   母語る昔ばなしや夏の夜  

    幼き日怖いのにせがんではよく聞いたものです。

                                     」


ちょっと大変だった今年の夏。
そんなあれもこれもが、すっかり思い出みたいです。

夏が、終わりました。








[2012/09/13 07:11] 日記 | トラックバック(-) | CM(2)

はるばるきぬる 

おはようございます。
曇りです。
ザッと降ってきそうな感じがしています。

今月から、毎日1錠、お薬を飲むことになりました。
毎日!

お薬は、あまり好きではありません。
のどに引っかかるからです。

この先、当分飲むのだそうです。
とりあえず90日分! のお薬をいただきました。
お薬を入れてくださった紙袋は、ぱんぱん。
大きく私の戸籍上の名前が書かれています。

うへえ。
これから私は、毎日薬を飲む人になるのです。

それなら。
まずは、素敵なお薬入れを探さなくっちゃです。

ありました!

尾形光琳「八橋蒔絵螺鈿硯箱」。

大きさぴったり。
デザインとっても素敵。
だって国宝。

その正体は、この夏、ちょっと東京に行きました時に、国立博物館のミュージアムショップで買ったクッキー缶。
もちろん中味のクッキーは、早々に消滅。

これは、あまりにも、ちょうどいいではありませんか。
何だか嬉しくなってきました。
見ているうちに、まるで、これを買いに東京に行ったかのような気が。

人は、自分でも知らないうちに、次の生活の準備をするものなのかもしれません。


少し弱ってしまった私を、だからどうということもなく、普段と変わらない家族。
ありがたいなあと思います。


からころもきつつなれにしつましあればはるばるきぬるたびをしぞおもふ




[2012/09/10 10:48] 日記 | トラックバック(-) | CM(0)

翼 

こんにちは。
小鳥の声が聞こえています。

この頃、飛ぶ練習をしています。
もちろん、空を飛ぶ練習です。

背中側に腕を伸ばして、根元の肩胛骨のところから、ゆっくり動かします。
そのうち、背中の翼が少しずつ、風をはらんでくるのが分かります。

でも、練習は長くは続けられません。
空気の重さに耐えかねて、背中の下の方が悲鳴を上げるからです。
長い間飛んでいなかったせいで、すっかりなまっているのです。

毛むくじゃらで不器用な、大きな手をしたクマと結婚して、
そのうち熊とも鳥ともつかぬ娘も出来て、
いろんなことが、楽しくて忙しくて、空を飛ぶことなんて、すっかり忘れていましたから。

でもね。
ずいぶん前のことですけれど、谷が見渡せるこの場所に住むことになった時、
ああ、ここからなら、すうっと飛び出せそうって思ったのを覚えています。

今日も、谷に向いた窓にお布団を干したついでに、ちょっと練習しました。
お風呂に入る前にも、ちょっとやってみました。

ねえ、さくらちゃん見てみて、ママ最近、空を飛ぶ練習してるの。

そう、がんばってね。

娘のさくらも、クマの夫も、あまり関心が無さそうです。





[2012/09/07 10:57] 日記 | トラックバック(-) | CM(0)

夏休み 

おはようございます。
こちらは明るい曇りです。
今日はお仕事、お忙しいですか。

夫と娘は、とうに学校へ行きました。

さてと。
私がこれからやることは、と。

キトリのお散歩。
お洗濯もの干し。
掃除機。

ミルクティーとクッキー。
雑誌とかを読んだり。

それから、
無人市まで、お花とお野菜が出ているか見に。

その次は、
またあとで考えます。

ふふ。
夏休み、満喫中です。







[2012/09/03 09:50] 日記 | トラックバック(-) | CM(2)

夫婦 

こんばんは。
9月になりました。

裏山に続くお散歩道に、広い棚田が何枚かあります。
その田の中に、少し前から、案山子が立っております。

一人は薄いピンク色のシャツに麦わら帽子。
その二段下の田に、水色のシャツと麦わら帽子のもう一人。

二人は互いに背中を向けて、それぞれ、慣れた様子で仕事をしています。

二人はきっと、夫婦です。






[2012/09/03 01:30] 日記 | トラックバック(-) | CM(0)