かもめに乗って 

こんばんは。
8月最後の夜です。
蝉と秋の虫が一緒に鳴いています。

明日から、ゼミ合宿で長崎一泊旅行に行ってきます。
院生の時のゼミ合宿に感謝を込めて、今度は私が先生となって、ささやかな恩返しのつもりです。

しかし、例によって、荷造りはまだ。
いわゆる‘心臓に毛が生えている’タイプの私にも、さすがに弱いところがありまして、
旅行の前は、なぜか気後れしてグズグズしてしまうのです。
出発してしまえば、‘こっちのもの’なんですけどね。

参加者は、学生さん6人と私の7人。
6人は、今年赴任したばかりの私のところで卒論を書くことにした、チャレンジャーな学生さんたち。
教師としては初めてのゼミ合宿。
なんだか珍道中の予感でしょ。

学生さんは今頃きっと、ゼミ発表の資料準備で大忙し。
私はと言えば、長崎は全然詳しくありません。
相談した友人の紹介で、まだ見ぬ知人が、初日半日の観光案内をお引き受け下さって一安心。
お電話でお声をうかがいながら、良さそうな方だなあと。
結局どこへ連れて行って下さるのか、聞いてみないまま。
その他の観光についても未定。
そうそう、ホテルは学生さんが予約してくれました。

旅はいつだって、行ってみなけりゃわからんばい。

現地集合、現地解散。
出たとこ勝負のゼミ旅行。

明日の朝、特急かもめに乗って出かけます。


[2011/08/31 23:43] 日記 | トラックバック(-) | CM(2)

ものがたり 

こんにちは。
お盆もとっくに終わって、娘も学校に行き始めて、私だけまだ夏休みです。
風に乗って、稲のにおいが届いています。

我が家の休日の娯楽はと言えば、まんが図書館でございます。
家の近くにあるのです。
公共図書館ですから、もちろん無料です。

少し前、「ホタルノヒカリ」を借りて、娘と二人で全部読みました。
面白かったです。
それでね、この頃、テレビドラマの「ホタルノヒカリ」を毎晩一話ずつ、Youtubeで見ています。
娘と二人、パソコンの前に座って、手嶋君かっこいいねとか、あのスカートかわいかったね、とかね。

今の女の子たちの、たわいもない「物語」。

私たち親子のたわいない「モノ語り」。

「物語」についての「モノ語り」、についてのものがたりです。




[2011/08/29 11:17] 日記 | トラックバック(-) | CM(0)

夏休みの終わり 

こんばんは。
今日は久しぶりの晴れでした。
日暮れのカナカナ、いつのまにかガチャガチャに代わっています。

高1の娘の夏休みは今日で終わり。
明日が始業式です。

娘は、宿題に追われて朝から家にいます。
今格闘中なのは、課題図書、梅田望夫『ウエブ時代をゆく―いかに働きいかに学ぶか―』。
課題は要約です。

「もう、何が言いたいかなんて、わかんないよ。」
「最後の章にまとめてあるんじゃない?」

娘が終章を読んで聞かせてくれます。
(朗読、なかなか上手です。)

パパ、それを聞いて黙ってはいられません。
全然読んでもいないのに、大きな声で、結論をどんどんまとめて言っちゃいます。

「ウエブ社会のいいところを活かせっていう観点なんだから、先ずそれを書けばいいんだよ。
 キーワードを挙げて。」

ああ、パパったら、答えを言ったら自分で考えなくなっちゃうじゃないの。
さくらちゃん、せっかく頑張って読んだのに。

「さくらちゃん、2階に行っておやりなさい。」
「うん…。」
「パパ、さくらちゃん今考えてるところだから、ちょっと静かにしてて。」
「だって間に合わないだろ、明日までだろ。」

何だか、去年もおととしも、ずっと前も、こんな光景があったなあって。


夏休みの終わり。



[2011/08/24 19:56] 日記 | トラックバック(-) | CM(6)

座布団づくり 

おはようございます。
今日も雨になりました。

先日、久しぶりに、友の会という生活学習の会に行って、座布団づくりを習ってきました。

今回の主な学習内容は、綿の入れ方です。
座布団の布に合わせて綿を重ねる重ね方、その綿の入れ方、四つの端と中央の糸綴じの仕方を習いました。

綿を分けていただいて、一人が一枚ずつ作ります。
本当の木綿わたです。
布を用意していなかった私。(常に情けない)。
見学だけのつもりだったのですが、会の方がご自分用に二枚持ってこられていたのを下さって、私も実習することが出来ました。

それは、鵜匠が着る作務衣のための染めという、美しい紺色の布でした。
白くてやわらかい綿を、一枚ずつ、本島に丁寧に重ねてゆきます。

お布団やお座布団って、こんなにも心をこめて作られていたのですね。
作りながら、学生の頃、母がこたつ布団を作って送ってくれたことを思い出しました。

綿を赤ちゃんをくるむみたいに巻いて、側の布地の中に納めます。
赤い糸で綴じることにいたしました。

明るい藍の地に赤い糸の房がきらきらと映えて、とても素敵なお座布団になりました。

嬉しくて、しばらく抱きしめておりました。



[2011/08/23 10:16] 日記 | トラックバック(-) | CM(0)

クラス会 

おはようございます。
もう暑くなってきました。
さきからずっと、草刈り機の音が響いています。

クラス会がありました。
私が最後に担任した卒業生たちのクラスです。
卒業してから10年。
もう、みんな28-29才です。

何だか急に大人になりましたね。

看護婦さんのチャギさんが、やっぱり優しく話しかけてくれます。お腹に赤ちゃん。
エンジニアのお二人、ますます素敵です。女の子とのご縁がなさそうなのがちょっとだけ心配かな。
お医者さん研修中のサヤカちゃん、ちょっと痩せてるなあ。

今日集まったのは、13人。
理系も文系も一緒、いい時代のクラスです。

結婚が決まった女の子たち。幸せそうで、すぐにわかりました。おめでとう。
お母さんになったヒロコちゃん、相変わらずキレイです。

ツカサ君、いつもみんなに連絡してくれて、本当にありがとう。
気配りも行動力も抜群の彼は、優秀な営業職です。
女の子は大事にせんといけんよ。
歯医者さんのヨシ君、僕、先生のことがようやく分かってきましたって、まあ、何でしょう。

来られなかった仲間たちの話。
先生方の思い出話。
懐かしい名前が次々に出てきて、ああ、40人の私の生徒たち、本当に愛おしく思います。

帰り際、お父さんになったシュウちゃんが、先生、僕のこと忘れんとってね。
忘れるわけないじゃないの。たぶん一番最後まで覚えてるよ。

帰り道、間に合わなかったゴツ子ちゃんに会えました。
彼女は何だか疲れています。
どうしてあげることも出来ない私。
男の子たち、慰めてあげてくださいね。

高校生の時、あなたたちは、何もかも、本当によく頑張ってました。
あの時のみんなが、まっすぐなそのまま、それぞれの道で頑張っています。
そして、担任の時も今も、何一つ手伝うことが出来ない私も相変わらず。

ほんとに、生徒たちに、助けてもらうことばっかりでした。
合唱祭の時の歌「ホールニューワールド」、卒業式に歌ってくれましたね。
今だに、どこで耳にしても、ちょっと涙ぐんでしまうのだよ(ヒミツ)。

こんな私を先生って呼んでくれて、大事に大事にしてくれて、本当にありがとう。

また、みんなで会おうね。




[2011/08/16 10:19] 日記 | トラックバック(-) | CM(6)

新涼に寄せて 

おはようございます。
お盆になりました。

少し前、時々行くお料理やさんで、仏像の修理をなさる技術者の方とお知り合いになりました。
九州国立博物館に、お仲間と共に2カ月ほど来られているのだそうでした。
何となく気が合うような気がして、いろいろとお話しました。
お若いのですが、静かに話される方でした。

美大をやめて、このお仕事に入られるまでのこと。
平安時代の仏像の失われた腕の先を作る時のお話など。

次の時には、少し打ち解けて、お仕事以外のお話もしました。
ご家族のこと、このごろマラソンを始めたこと。
その合間には、周りの方たちに、彼女がいないのをからかわれたり。
今ちょうど、京都にご自宅を建築中なのだそう。
漆喰壁の塗り方のこと、スーツを作った時のこと。

随所にうかがわれる、身の回りの一つ一つをゆるがせにしない暮らし。
控え目なお話の中に時々のぞく、お仕事への自信と、至らない物への容赦ない視線。

愉快にお話をうかがいながらも、私は内心、その厳しさに戦慄します。

国宝とされる仏像に、毎日向かい合うこと。
その失われた腕を作るということ。

言葉だけで作られた大学とか研究とかいう世界の端っこで、許す代わりに許されて暮らしている、まがい物の私。

私は、目の前の、一回りも年下の素朴な青年に、心の中で深く深く頭を垂れます。
そして、国宝の高みまで駆け上り、名前の残らない修復という仕事をする彼の毎日を、遠く空を見上げるように、うらやましく眩しく想像するのです。



新涼や若き仏師の掌       ここ





*備忘録
これといった趣味のない私に合わせての本の話。
彼の推薦は、辻仁成『海峡の光』『母なる凪と父なる時化』
あと『三島由紀夫の家』


[2011/08/13 09:48] 日記 | トラックバック(-) | CM(4)

合鍵 

こんばんは。
夜の蝉が鳴いています。

赴任先のマンションの合鍵を作りました。
少し前のことです。

「合いにくい鍵なので、もし使えなかったらまた持ってきてください。」とお店の方に言われました。
帰って鍵を差し込んでみると、果たして鍵は回らないのでした。

もう一度行かなきゃと思いながら、忙しさに紛れて時間がたちました。

あれからずっと、カバンの中に、合わない鍵。




[2011/08/12 21:34] 日記 | トラックバック(-) | CM(2)

博物館:時間の旅 

こんにちは。
今朝、蝉の声で目が覚めました。
降るような蝉の声。空はすでに青でした。

先週の水曜日、博物館に行きました。
学生さんの博物館実習中に行う実習訪問です。

訪ねたのは、北九州市立自然史歴史博物館。「いのちのたび博物館」と呼ばれる施設です。

中央の吹き抜けの大きなホールに、大きな大きな恐竜の骨格標本。
マンモスや、象、他の動物も、みんな草を食むような姿勢をして集まっています。
もちろん、みんな今では骨の姿ですけど。

館内は、小さな子どもでいっぱい。
賑やかです。
夏休みですね。

特別展の生きもの展示は「世界の両生類は虫類大集合」。
カメ、ヘビ、カエル、イモリ、ヤモリ(どれが両生類でどれが爬虫類なのか?)などなどが、本当に大集合。

興味津々で見て歩くと、南米辺りのは、絵の具のチューブから出てきたみたいな原色の赤とか青色。
これはちょっとすごいです。
これに比べると、おなじみの日本の奴らは、ヤマカガシもイモリも、断然かわいいです。
作り物の山里では、揺れるススキの中に、キジやタヌキ、小鳥たち。
環境展示っていうのでしょうか。

歴史展示も等身大です。
弥生時代の住居の中の家族。大がかりな主食ドングリ保存のしくみ。
藤原広嗣の乱侵攻図。官軍は私のふるさと長府から出発しています。
平家滅亡の日の陣形。
本当は、平家軍は、海峡の早瀬を避けて、彦島の沖にいたのだそうです。
大内氏の日明貿易。

歴史って、こんなに面白かったかしらん。

展示の最後は、昭和30年代の社宅。
小さいながらも一戸建てです。
あ、玄関に脱がれた子どもの運動靴、私のとおんなじ!

最後に、筑豊炭田の作業を書いたパノラマ絵を見ました。
子どもの頃、盆踊り唄に聞いた「あ、とやまさきやま」って、「後山」「先山」のことだったんですね。
低い坑道の中を、背をかがめて掘り進む男が「先山」。
手押しのトロッコに石炭を乗せて運ぶ、上半身裸の女が「後山」。

展示の中の人たちはみんな、一生懸命でいいかげんで、哀しくて強くて弱い。
私も展示の人に続いています。

博物館とは、壮大な時間旅行のためのカプセル。
出口に立ち、我に返って時計を見ると、1時間ほどしかたっていませんでした。

外はまだまだ日の盛り。人もまばら。




駅の名は「スペースワールド」風死せる

冷房室「昭和の暮らし」てふ展示

夏の果アンモナイトの売られをり         ここ




[2011/08/04 13:06] 日記 | トラックバック(-) | CM(4)