ピクニック 

おはようございます。
今日は連休の谷間の「ふつうの日」。
現実ともなんともつかない不思議な感じがいたします。

昨日の休日には滝を見に行きました。
すぐに行ってすぐ帰れるくらいの小さなピクニックです。
義母と、もちろんキトリも一緒に出かけました。

夫が子どもの頃よく遠足したところだそうです。
流れに沿って続く、ゆるやかな小径。
名前のついた滝がところどころにあるのですが、気づかずに過ぎるほど。
時々細長い橋を渡ります。
裸足になって入りたくなるようなところがあちこちにあります。
新緑と、すみれやら一輪草やら、かわいい野草に包まれて、本当にいい気持ち。

その中をすすむ私たち家族…。

ちょっと用心深すぎる義母。
人にペースを合わせるということが未だに学習できていない夫。
野外活動における助け合いの重要性の認識がいまひとつの娘。
犬。
考えてみれば、まともなのは私だけです。

義母が、異常にゆっくり、そろりそろりと歩きます。
夫は、もうずいぶん先に行っています。
娘ははしゃいで夫と私たちの間を行ったり来たりしています。

ずいぶん向こうで、キトリがふりかえってこちらを見ています。
キトリは自分がこのへんな集団の隊長だと思っているので、下っ端にも気を配っているのです。
責任感十分、とってもいいこです。

そして、けなげな私。
ここは良い嫁の見せどころ、そろそろ歩きの義母にペースを合わせています。
その上重い荷物を持っています。

だって飲みものも食べものもないピクニックなんて、考えられません。
要らないだろうとか、すぐ帰るのにとかいろいろ言われつつ、強引に準備したのです。

コーヒー、紅茶、お煎茶、熱いお湯の入った水筒2本。
これが最重要ポイントでした。
美しい景色を見ながらおいしいお茶って考えただけでうっとりです。
娘用のジュース。
柏餅、甘いクッキー、おかき、べっこう飴などなどのお楽しみおやつ。
紙コップ。
そしてシート。
ティーバッグがない!という私の叫び声に危険を感じ取った夫が自主的にお遣いに行くなどして順調に準備完了。

初めは何ともなかった荷物が、だんだん重くなってきました。
小分けにしてみんなで持つようにすれば良かったなあ。
たったの1キロにもう1時間はかかっています。
少しも急ぐ気がない義母。

見てごらん。これ珍しいね、図鑑を持ってくれば良かった。

あーあ、できれば止まらないでほしいなあ。
見ると、岩に小さい白い花がはり付いたみたいに咲いています。
すぐ行ってすぐ帰る小さいピクニックのはずが、おかげで何だか大がかりな感じになりました。

やれやれ、やっと上に到着。
キトリの長いリードの先を枝につなぎました。
滝の下にシートを広げて、ようやくおやつです。

みんなにお茶を淹れて配ります。
ピクニックでおいしいお茶。
思った通り、うっとりです。

柏餅が五つ。
あれ、ひとつ余っちゃう。え、みんなもういいの?じゃあ、私食べちゃうねー。
お義母さん、今度はコーヒー淹れてあげましょうか。
ふふふ、おいしいぞー。

あ。
手が滑って、お気に入りのチノのスカートの上に、せっかくのコーヒーをみんなこぼしてしまいました。
あれよあれよと傾斜したシートの上をコーヒーが流れていきます。

すぐ水で洗いなさい!

穏やかなはずの義母の大きな声。
あ、そうだった。
慌ててすぐそばの瀬で洗おうとするけど、コーヒーがついたところがうまく洗えません。
もういいいや、誰もいないし。
半脱ぎになってごしごし。
夫は少し離れて大笑いしながら見ています。
もう。

キトリ、おいでー。

いいこのキトリを水辺に連れてってやると、入って泳ぎ始めました。
水が冷たかったのか、すぐにあがってブルブル。
みんなにいっぱい水がかかりました。
きゃー。
ははは、いい気味ー。みんな濡れちゃえー。

帰り道、歩きながらスカートが冷たくていけません。
お義母さんたら、行きよりずっと速く歩いてる。
最初っからそうしてよ、もう。

背中から陽が当たってるから、濡れた方、後ろにしといた方が乾くんじゃないの。

えーっ、お義母さんたら、そんな大胆な。
スカートを後ろ前にして、山道を歩きます。

やっぱりママがなんかやらかすよなあ。
ほんとよね。
そんなあ。

下に着いた頃には、スカートもすっかり乾いていました。




[2008/04/30 10:16] 日記 | TB(0) | CM(0)

初夏 

こんにちは
柿の若葉がきれいです。

昨日、山の方へ上がったら、一番上の田に水が入っていました。

つばめって速いなあ。

あの仲のいいおじいさんとおばあさんの畑。
もうひょうたんは作らないのかな。

棚だけが残っています。




[2008/04/29 08:49] 日記 | TB(0) | CM(0)

鯉のぼり 

おはようございます。
晴天が続いています。

この間から、すぐ近くのお宅に、とても大きな鯉のぼりがあがっています。
この辺りの昔からのお家で、専業農家。
おじいさんご夫婦と、おじさん達ご夫婦の4人暮らしです。

この鯉のぼりは去年デビューしました。
お勤めで遠くに住んでる息子さんに男の子が生まれたからです。
今年もまたお目見えです。

鯉のぼり、いいですね。

実はね、息子のとこ、また子供が生まれるんよー。また男の子らしいって。
この頃は先に分かるからね。
男の子ばっかりよ。こればっかりは授かりもんでどうしようもないよね。
まあ、元気ならどっちでもいいって嫁さんには言うたんだけど。
あっちの横田さんとこなんか、5人男の子で5本鯉のぼりが立ってるってー。
うちはね、もう一匹増やそうと思うて。

昨日もいいお天気でした。

今朝、産まれたんよ。また男の子。2400グラムで小さいけど、まあ元気みたいだし、いい思うて。
連休が終わらんと交通が動かんけえ、まだ行かれんのよ。

それはおめでとうございます。また鯉のぼりが増えますねー。

大きい鯉のぼりを支える竹竿はもちろん自前。
風が強い日もうんとしなってしっかり支えています。




[2008/04/28 08:20] 未分類 | TB(0) | CM(0)

祈る 

こんばんは
今日は一日強い風が吹いて、大きな鯉のぼりが大暴れでした。

木曜日だったでしょうか、義母から柏餅が送られてきました。
たくさんでしたので、お花の先生のところにおすそ分けに行きました。
ご近所なのです。

器用なご主人が自らの手で建てられた、かわいい三角屋根のお家です。
すぐに帰るつもりでしたけど、ちょっとお茶をいただいて帰ることに。

「かがみ石」っていう京都のおみやげのお菓子とお抹茶。
ああ、もうすっかりおしゃべりモード。
錦織健のコンサートの話。
節約の話。
でも、節約もいいけどやっぱり楽しまなくっちゃねえなんて、大賛成。

今度は銀座マキシムのアップルティーとドイツのチョコレート。
きっと1時間はゆうに過ぎてる。
牧師さんになられたお嬢さんのお話。
応接間のあちこちに飾られたご家族の写真とか記念の何かとか。
悲しくて泣いちゃった日のお話。

何かの仕事の話の時だったかなあ。
そんなに一度にはねえ、一人の人間のやることだものって。
そうそう、人間のやること。
人間に合わせた物差しをあてなきゃ倒れちゃうよね。
楽しくないとねえ、ははは。

結局そこに行きつく私たちの話。
そうよそうよ。

鍵もあけたまま、つっかけで出かけて。
山吹がきれいよねーとか。
大事なのは、祈ることだと思うとか。
もう、いろんな話。

はははははー。
私たち、何にも大成しそうにないねー。
出来ることもたぶんほんの少し。
人間だしね。

ほんとうだ、祈るしかできない。



[2008/04/26 20:48] 日記 | TB(0) | CM(0)

本を読みに 

おはようございます。
いいお天気です。

いっぱいにお布団を干して、窓を開け放っています。
クリップで右肩をとめた本のコピーの束が、風で一枚ずつめくれていきます。
ほんとうに一枚ずつ。
きっと誰かが来て読んでるにちがいありません。

机のそれは、戦前、地方の小さな出版社から出された本のコピーです。
遠く、四国の図書館にあって、郵送で貸してくださった本を、コピーしてクリップで留めてあるのです。
手に取ったとき、苦しかった時代にやっと出版された本なのだということが、すぐに伝わってきました。
ようこそ、こんなところまで。

誰かが引用してて、私も読みたいなって思う本が、探してみると図書館にもなくて、どこの古本屋さんにもないことがあります。
そんな本でも、ふっと誰かの書棚の一番上の片隅で静かにしているのを見つけることも。

遠くからわざわざ会いに来てくれたり。
そうでもないと思っていたのに、つきあってみると案外面白かったり。
ずっといっしょにいることになったり。
会いたいなあと思っても会えなかったり。

恋人のような、友達のような

私の机の上のはコピーだけど、
この本に会えないままになってしまった誰かが、今、この本を、読みに来ています。

こんなに気持ちのいい風になって。

また1ページすすみましたね。



[2008/04/21 10:02] 日記 | TB(0) | CM(2)

傘を干す 

こんにちは
お庭のチューリップが色とりどりに咲いています。

雨の次の日は、傘を干します。
玄関の前の木の枝に吊します。

玄関前には、家を買ったとき植えた小さなコニファーが、あれよあれよと大きくなって、屋根に届くほどの高さ。
傘の先を持って、ちょっと背伸びして、柄をかけます。

祖母の形見にもらった傘。
娘の水玉の傘。
透明ビニール傘。

頭の上で、春色の傘が、陽を受けながら、さかさまに並んでいます。

おばあちゃん、風が気持ちいいね。

[2008/04/19 15:14] 日記 | TB(0) | CM(2)

花梨の花 

こんにちは
お庭の花梨の木に花が咲きました。

花梨の花、ごぞんじですか。
少し濃いめのピンク色、先の丸い花びらが五枚。
ちょうど、小さい子が描くお花の絵みたいです。
緑の新芽といっしょにいっぱい並んで、とってもかわいいのです。

娘はこのごろピンク色が大好き。

私ね、ピンクが好きなんだ。

私はそれを聞くたび、何だかちょっと嬉しくなります。
だってそう言うときの娘、こだわりも、衒いも何にも無くて可笑しいくらい。

みんなは何色が好き?私はピンク。
そんな感じがするのです。

花梨の花
きっとこの先もずっと、彼女の好きな花になると思います。

みんなは何色が好き?


[2008/04/16 13:54] 日記 | TB(0) | CM(2)

春愁 

こんにちは
春のいいお天気です。
明るくて、遠くでひばりの声も聞こえます。

こんなに陽ざしが明るくて、お友達はみんな元気でやる気に満ちてて。
悩みの無いヤツはいいなあ。
自分は、どうしてもそんな気分になれない…。
                          
「うらうらに照れる春日にひばりあがり 心かなしも独りし思へば」

ああ、大昔っから、若者は春愁なのです。

そうそう、こういう感じはいかがでしょうか。                       
目の前を花が散ってゆくのでもあるし。

「あはれ花びらながれ
をみなごに花びらながれ

ひとりなる
わが身の影をあゆまする
甃のうへ」

ああ春愁。
皆さんも、人知れず深く人生を悩んでいらっしゃるのでは。

そういう人はね、今日、家帰って、何でもいいからちょっとがんばってみてごらん。
夢中になってやれたら、さっぱり飛んで行っちゃいますよ、それ。

春愁っていうくらいだからさ、やっぱりこの季節の生理現象なのよねー。
はははー。

てなことを、授業中に言ったりしていたごきげんな私を思い出してしまいました。


さまざまなこと思い出す桜かな 芭蕉



[2008/04/14 15:49] 思い出 | TB(0) | CM(0)

桜吹雪 

おはようございます。
今も桜が散っています。

木の下で立ち話をしていると、誰も誰も、
桜吹雪ですね
って言いながら通って行かれます。

桜の方はといえば、せっせ、せっせと花をと散らせながら、いつの間にか緑の葉が顔を出しています。
まもなく葉桜の姿になるのだという心づもりがあってのことなのでしょうか。
それとも、茫然と立ちつくし、ただなすすべもなく花を落としているのでしょうか。

いづれにせよ、桜は二,三日うちにはすっかり姿を変えてしまうに違いありません。

変わってゆくことが分かっていても、分からなくても、
そこに意志があろうと、なかろうと。
[2008/04/14 09:49] 日記 | TB(0) | CM(0)

キトリ一緒に帰ろう 

こんにちは
家の前の桜が散り続けています。
花が咲く前とは違う場所にいるような気さえいたします。

いつもごきげん元気者のキトリの具合が悪くなりました。
いつも、道ばたにあるものを口に入れちゃうくいしんぼ。
何かヘンな物を食べたに違いないという疑い濃厚です。

いつもの病院へ行くと、獣医さんが一人増えていました。
背の高い若者です。
見覚えがあるなあって思っていたら、彼が一年生の時、私が担任した子なのでした。
静かな話し方や、そうでもないですって言う醒めたところが、少しも変わっていません。
一晩様子を見ることになりました。

キトリは、食べものも飲み物も全く受け付けず、ぐったりしてほとんど動かなくなりました。
次の朝、また病院へいきました。

おはようございます。
おはようございます。

担任だったというのに、私はもう、彼の名前は忘れていました。
大きなキトリをえいと抱っこして診察室に連れて行ってくれます。
怪しい物が写らないかとレントゲン。

そのまた次の朝。
こんどはバリウムを飲んで、お腹が行き止まりになっていないかを確かめるそうです。
何にも食べないし飲まないのに、どうやって飲ませるのでしょう。
ずっとそばについていようと思ったのに返されました。

私は家で待ちます。
私は家で洗濯。
いくら洗濯機を回してもまだまだあって、前日雨で干せなかったものも干しました。
シーツやタオル、敷物やぞうきんまで、庭のフェンスにもぐるりと干しました。
まだ連絡がありません。

そう、あのクラスは、男の子が個性派揃いのクラスでした。
出席日数不足で上から降りてきた子がいて、ちょうど新学期の今自分、何回も家庭訪問に行きました。
忘れていたいろいろ。
そういえば、あの子はいつも後ろの方にいてしっかり私の方を見てた。

こんどは、ごしごし拭き掃除。
他のことに手が着かないので、とにかくあちこち拭き掃除。
家がとってもきれいになったけど、まだ連絡がありません。

夕方キトリを迎えに病院へ。
キトリは、診察室の奥のケージの中で、点滴につながれていました。

私の顔を見てもしらーっと目を動かすだけ。
バリウムを飲まされて、何回もレントゲン取って、レントゲン室から戻るときだけ自分で歩いたそうです。
結局何にも分からず。
撫でていたら、涙が出て涙が出て。

どのくらいたったのでしょう。
後ろから声がしました。

先生、泣かないでください。

やさしい声でした。
それとなく促されて、表情の乏しいキトリを置いて診察室を出ました。
入院です。
診察室を出るとき、キトリが「連れて帰って」って言ったのを、背中で聞いたような気がしました。
ここの方が一人で静かに寝られるかもしれないよ、キトちゃん。
そう自分に言い聞かせて、一人で車で帰りました。

診察時間は午後7時まで。
時計が7時になりました。

あそこに誰もいなくなるのかな。
時々見に来てもらうだけだろうなきっと。

7時13分。
責任持てませんよ、なんて言われながら、喜んで私の方に歩いて来るキトリを連れて一緒に家へ帰りました。
娘だって熱が出たとき抱っこしてたらよくなったもの。

家に帰ったら、キトリは自分で歩いてトイレに行きました。
飲み物も食べ物もやらないでくださいって言われてたけど、お水も飲みたがったので飲ませました。

娘と夕食をすませて、夜中はキトリのそばに軽い夜具を持ってきて寝ました。
キトリは、ゼイゼイと息が荒くて、鼻は乾いて、目は半分開いたまま、うつらうつらしているようでした。

朝早く、キトリが窓まで行ってお庭へ出たいと言いました。
窓を開けると、庭に降りておしっこしました。
そういえば、昨日帰ってから飲んだお水も吐いてません。

しばらくして、またお庭に出たがるので出したら、すごい勢いで、木の下を掘っています。
キトリ、何してるの?って叫んでやめさせようとしたら、
木の根を掘って食べているのです。
キトリ、もしかしてお腹すいてるの?

好物の缶詰を少し入れてやったらペロリ。催促します。
もう少し入れました。
歩き方も、表情も、元気そうに見えます。

もう。ほんとにもう、キトリったら。

名前も忘れてしまったたくさんの教え子たち。
おもしろい子ばっかりだったな。

先生、おれんちの母ちゃんさあ、
先生、聞いてる?





[2008/04/12 17:57] 日記 | TB(0) | CM(2)

花降る中に 

こんばんは
桜がたくさん散っています。
カーテンの向こうでは、今も桜が散り続けているのだと思います。

夕方、家の前の大きな桜の木の下に行ってみました。
目の前で花びらが惜しげもなく散り落ちていました。

私は、花の散るさ中に立っていて、私にも花びらが散りかかってきます。
それだけのことが何だか嬉しくて、しばらく桜の花びらの降る中に立っていました。

花の中にいる自分が、もう少女ではないのを、ちょっと恥ずかしく思いました。

花は、そんなこと全く関係ない様子で、絶え間なく落ちていました。

夕方で、あたりに誰もいませんでしたので、私はしばらくそこに立っていました。




[2008/04/11 00:38] 日記 | TB(0) | CM(2)

母より 

こんばんは
また雨になりました。
花が心配です。

母より

「こちらも桜が満開です。

今日はお茶の日でした。
早めにお稽古をきりあげて、お弁当を持ってT公園にお花見に行く予定でしたのに、天候のせいで、お流れとなりました。
それで、朝からばたばたと、あり合わせの桜寿司を作って、我が家の廊下から見える満開の桜を見ながらお花見をしました。
皆でする話があんまり長引いたので、途中でパパの美味しいコーヒーの差し入れが有って、大感激でした。

遅くなりましたが本日は入学おめでとうございました。
足が痛いと聞いていたのでこの雨だしと、心配していました。
貴女も一気に色々やりすぎますのでこれからは気をつけないといけませんね。

我が家もまたまた土筆の土手を見つけて、今度は丁度採りどきだったので、2人で夢中になって採りました。
帰りに半分Nさん宅にあげました。
帰ってから灰汁抜きをして、お菓子にして、今日皆さんに食べてもらいました。

印象的なお花見だったようです。

それでは又ね
 おやすみなさい。 」
[2008/04/10 01:18] 家族 | TB(0) | CM(0)

帰り道はひとり 

おはようございます。
桜が、梢の先まで全部咲いて動かないので、
この辺りの空気までが、全部止まって、
私も、息を止めています。
もうこれ以上はないっていう確信のせいでしょうか、なんだか泣きたくなります。

昨日の娘の入学式は大雨でした。
行きは一緒に行ったのに、帰りは保護者だけが先に帰ることになっていて、
えっ、そうなのっていう気持ちのうちに、あれよあれよと別れて、先に帰りました。
一人で帰りながら、結婚式の時のことを思い出しました。

教えられたとおりになんとか三三九度を終えると、誰かに「元の席にお戻り下さい」と言われました。
それで重い装束を動かして元へ戻ろうとしますと、
「こちらですよ」って手を引かれて、元いた方とは反対側の列の方へ連れて行かれます。
えっ、って思いながらも言われるままにすすんで、元の席でない席に座りました。

座ってから見ると、向かう側に、なつかしい父と母、弟と祖母が並んで座っているのが見えました。
どうして。どうしてみんな向こうにいて、私だけこっちにいるの。
私はあちら側にいるはずなのにと思いました。

大好きな人たちが並んでこちらを見ていました。
私は、あちら側に戻らなくちゃと思いました。
祈るようにそう思いましたが、それでも私は動くことが出来ずに、そのままそこに座っていました。
涙がにじんできて、父や母が本当に遠くに遠くに見えました。

あの時、席を立って、向こう側へ歩いていたら、今はどう違っていたでしょう。
何も変わらなかったかもしれません。
私は、結局立ち上がりませんでした。

たった10メートル程度の、遠い向こう側。

私は、今もたぶん、あの席に座り続けているのだと思います。
何度も何度も、いつもいつも、私は「えっ」て思いながら、座ったまま向こう側を見ています。
手を動かすことすら出来ずに。






[2008/04/08 08:27] 日記 | TB(0) | CM(2)

新学期 

こんにちは
目の前の大きな桜が満開です。
とっても静かです。

ばかげた理由で足を痛めてしまって、昨日から何も出来ずに座っています。
そろそろ歩きはできますが、用事はほとんどできません。

やりたいことリスト。

娘と美術館へ。
これは前から約束していました。
パパとのデートになりました。
私は今、そのお留守番をしています。

つくしとり
パパが昨日の夕方一人でたくさんつくしをとってきました。
私が見つけたつくし千本の原を教えてあげた時は、ふうんって気の無さそうな様子だったのに。

娘の部屋の整理。
これは彼女が一人でやっています。
中学生になるから、部屋を一新して、さっぱりと始めさせてあげたくて、かけ声をかけたまま、こんなことに。
壁一面、天井までの本棚。
大人の本や辞書と、小さい頃からのおもちゃやぬいぐるみが混在したままです。
きっとまたしばらくそのままになってしまう。

お花を活ける
お稽古から帰って、水に漬けたままになってました。
ちょっと花瓶に挿すだけでも、誰かと一緒にできない仕事です。
誰もいない静かな家で、そろりそろりと歩きながら、ようやく全部活けました。

新しいお花を飾ったら、家の中に新しい光。
いつもとさほど変わらぬ我が家にも、静かな新学期がきました。



[2008/04/06 10:31] 日記 | TB(0) | CM(4)

いつのまにか 

こんにちは
家の前の桜、とうとう満開になりました。
リビングの窓いっぱいに桜です。

桜の枝を透かして、すももの花やゆすらうめの花も見えます。
見えているあちこちの畑で黄色い菜の花が揺れています。

こんなところに住んでいると、ぼんやりしてしまって、深刻なことが少しも考えられません。
この間から、毎日のようにつくしを採っては、おかずにしていただいているせいかもしれません。

そういえば、この間、ちょっと山手に足を伸ばしたら、つくし千本の原に出会いました。
野原中、いっぱいつくし。
あれから嬉しくて毎日つくし採り。

お散歩途中に、わけぎをたくさんいただきました。
そうだ、お花の先生に持っていって差し上げましょう。
ついでにつくしもあげましょう。

つくし採りに飽きた娘が花を摘み始めました。
二人して、わけぎの袋に、つくしと、お花を、どんどん投げ込んで、意気揚々と、先生のお宅へ向かいます。

ピンポーン

玄関の扉に袋を掛けました。
さてと、近道をして帰ります。
小川の横に降りて、誰かの家の洗濯物の下を抜けると、ほら、もう柿の木のところ。

先生、気がついたかな。
つくし、喜んでくれるかな。
きつねがお野菜届けたって思うかな。

ちょっと歌いたくなってきました。
きーつね。きーつね。

お花とかつくし、ちゃんと揃えて届ければよかったかな。
思いつかなかった。
きつねになっちゃったのかな。

この集落に入る坂の上り口のところには大きな桃の木があって、今が満開。
坂道を行く人の声。

ただいま。
おかえり。


[2008/04/05 00:27] 日記 | TB(0) | CM(0)