十三夜 

こんにちは
時々びっくりするほど寒い晩がありますね。

先日、父が入院したという知らせを受けて、急遽里帰りをしました。
私は夜になってから着きました。

早速母と私は、いろんなおしゃべりを始めます。
父の病気が、それほど深刻でないことがわかったせいもあって、
気楽な、とめどないおしゃべりです。
お料理しながら、食事をしながら。

話し始めると、母の手は止まってしまいます。
母は、少し大きめの声で、一生懸命話します。
話ながら、つっと立って、その話に出てきたものを見せてくれます。
庭師さんに、お茶を出した時の大きな急須。
父におかゆを炊いた大きな土鍋。
おみやげの風鈴。

きれいに片付いた家の中。
何の変わったこともないように見える母の毎日と、その中のいろんな出来事。
気がつけば、私達は二人とも、たくさんの話したいことを抱えているのでした。

父がいないせいか、楽しい話をしていても、家全体がしんと広く感じられます。

久し振りに床を並べて敷きました。
そして間もなく、二人とも、さして話さぬうちに眠りにつきました。

その晩は、十三夜でした。






[2007/10/25 11:38] 家族 | TB(0) | CM(10)

小鳥 

おはようございます
静かな朝です。

この頃、小鳥たちの声がよく聞こえます。
今までこんなに小鳥の声が聞こえたことがあったでしょうか。
茂みの向こうで、たくさんの小鳥たちの声がしています。

夕方の散歩の時にも、こんもりした向こうのあたりに、いろんな声が聞こえていました。
さっき洗濯物を干すあいだも聞こえていました。
栗を茹でる鍋の音。
時折通る車の音。

夫が、屋外で使う折りたたみの椅子を、黙って窓の方に向けてから出かけました。
―外を見てのんびり過ごすといいよ―

この小さな家の、窓からの眺め。

私は今、秋の穏やかな陽ざしの中に座って、姿の見えない鳥の声を聞いています。

小鳥の声がしています。

近くから、遠くから。


[2007/10/18 09:59] 日記 | TB(0) | CM(2)

歩いて何分 

こんにちは
秋の夕暮れです。

今日、いつもは車で行くところに、歩いて出かけました。
歩いたらどのくらいかかるかな。
ああ、早速出発する時、時計を見てから来るのを忘れました。

仕方ない、何歩あるか数えることにしよう。
いち、に、さん、し、…くう、じゅう、
じゅういち、じゅうに、さん、し、ご、…さんじゅう、
いち、に、……    よんじゅう、
  … ひゃく、ひゃくいち、に、さん、

あ、むかご!
手がすぐ届くところに、これは絶対むかごです。
高校生がいっぱい通る道なのに、さてはみんな知らないな。
おいしいんだぞー。
お酒の肴に最高なんだぞー。
とりあえず五つくらいとって、あとは帰り。
ほくほくほく。

帰り道。
むかご、むかご。

ない。
通り過ぎた。
振り返って元に戻ります。

ありました。
小さいのを20くらい採りました。
今夜の分だけ。
また来よっと。

歩いて何分かかるか。
わかりません。
だって、帰りに呼び止められて、サツマイモたくさんいただいたし。
新米売ってーとかお願いしたり。

もう、ちっとも家に着かない。

[2007/10/17 17:20] 日記 | TB(0) | CM(0)

大きな栗の木の下で 

こんばんは
朝夕、ずいぶん冷えるようになりましたね。
お元気でいらっしゃいますか。

夕方のお散歩で、栗を3つ拾いました。
目の前に、いがが落ちてきて、そこからこぼれ出たのが二つ。
拾おうと思ってかがんだらもう一つ。

あたりに散らばっているいがは、みんな空っぽ。
誰かが先に来て、実を取っていってしまったのでしょう。
何となく、一人遅れてしまった時のような感じです。

そういえば「大きな栗の木の下で」っていう歌ご存じですか。
栗の木って、どんな木だか知らなかったけれど、幼いときから何回も歌いました。
かわいい踊りもついています。
手を大きく上に広げて、順に「木の」頭、「下」肩、「で」と手を下ろしてゆきます。

仲良く遊びましょう。
遊びに夢中になってしまって、我を忘れ、友達を思いやることも忘れて遊んでる子どもの私。
仲良く遊ぶって、どうするのだったか。
あのころそれを覚えられたのか。
幼い頃、誰と一緒に遊んでいたのか、2,3人以外はもう思い出せなくなっています。

なかよく遊びましょう。
痛いいがの中から、おいしそうな実が取れたら、きっと仲良く分けるのですね。
全部欲しいけれど、我慢して分ける。

大きな栗の木の下で。
栗の木は、分かってみると、あんまり美しい木ではありません。
誰がその下で遊んでいるのでしょう。

この歌を、ただ教えられたとおりに歌った日から、ずいぶん時間がたちました。
大人達は、今頃になって、枝を広げた栗の木の下で、それとは気づかず、遊んでいます。
あれから何を覚えてきたのか。
みんなあの頃と何一つ変わっていません。

あなたと私
なかよく遊びましょう

大きな栗の木の下で


[2007/10/15 23:36] 日記 | TB(0) | CM(0)

イヤリング 

こんばんは
あちらでもこちらでも、木の実が降っています。
木の実って本当にいろんな形がありますね。

雑貨屋さんで、イヤリングを買いました。
貝殻をバラの形に削った、白い小さなイヤリングです。
嬉しくて、この頃、よくそれをつけて出かけます。

娘がすぐに見つけて、いいなあ、欲しいなあ。
かわいいでしょう。
いいでしょう。

いいなあって言ってくれてありがとう。
なんだかすごく嬉しかったよ。
いつか、きっと、あなたにあげるね。

「娘に譲る」っていうような、りっぱなアクセサリは買えないけど、
いつか、きっと、あなたにあげる。

貝殻の、白い小さなイヤリング。



[2007/10/13 23:10] 家族 | TB(0) | CM(0)

オープンカーにいい季節 

こんばんは
夜が長くなりました。

帰り道、私の車のすぐ前を、深いグリーンのオープンカー。
風は爽やか、とっても気持ちよさそうです。
乗っているのは、白髪頭とはげ頭のお二人。

信号が青に変わると、鷹揚に発進。
良い道に入ると、すーっとスピードアップ。
何だか、かっこいいなあ。

楽しそうに話す様子がよく見えます。
私までが楽しいドライブ気分。

高速の入り口。
一般ゲートを横目で見ながら、私はETCゲートを通って、彼らを抜いてゆきます。
ゆっくり止まって券を取る方が、あくせくしてなくてうんといいなあ。

もう、彼らの車は見えなくなりました。

途中、さっと雨粒が落ちて、ワイパーを動かすまでもなく、すぐに乾きました。

この雨、白髪頭とはげ頭にかかったかな。
このくらい、あの人達ならきっと平気。
笑い飛ばしているでしょう。

オープンカーにいい季節です。








[2007/10/12 23:35] 日記 | TB(0) | CM(2)

だめですね 

おはようございます。
ここから一番近い田の稲刈りが昨日終わりました。
彼岸花も、もう終わります。

これから大学です。
火曜日に、私が作った資料を見て、
先生が「だめですね」。

デキの悪さに少しいらいらされているようでした。
だめなのかあ。

どこがだめなのか、わからない。
どうだめなのか、全然わからない。
でもきっとだめなのでしょう。

どうすればいいのでしょう。

ふふふ。

私は今日もいそいそと大学へ行きます。





[2007/10/12 08:41] 教育 | TB(0) | CM(0)

たった一鉢 

こんにちは
涼しくなって、我に返ったような気分の毎日です。
いいお天気。

玄関前の鉢に、ビオラを植えました。

苗は昨日買ってきました。
お買い物のついでです。

一週間くらい前、ペチュニアが、もう限界だなって思いました。
それ以来、植え替えるといいなって思っていました。
その前は、毎日お水をやっていたのに、何とも思っていませんでした。

それより前のある日、お庭が荒れているなあって、ふと。
狭い狭い庭に、なんとまあ、てんでに木が伸び放題。

あれからもう、ずいぶん時間がたってます。
でも気がつく前には、もっと長い時間。
こんなになにもかもが伸びてしまうくらい。
毎日見てたはずなのにね。

芙蓉の花が終わったら、みんな少しずつさんぱつしましょう。
ユキヤナギも、いくら何でも伸びすぎ。
秋明菊のそばの石もはやく除けてあげなくちゃ。
花梨の下に球根を植えて。
洗濯物干し場のところ、また花壇にしよう。

たくさんたくさんの計画。

今日、ようやく、ビオラの苗を植えました。

たった一鉢ですけれど。


[2007/10/11 12:11] 日記 | TB(0) | CM(0)

秋の実り 

こんにちは
ここから見えるところ全部、秋の穏やかな陽ざしに満ちています。

義母からお米とりんごが届きました。
りんごがあんまりきれいなので、柿渋の一閑張りのかごに盛って、食卓に置きました。
今朝、夫がお散歩で拾ってきた栗の実を、そばに置きました。

大きな食卓の、太い足のところまで、斜めに秋の陽が入ってきて、
とても明るいので、去年お世話になった先生に葉書を書くことにしました。

先生に葉書を書くのは、とても緊張するのですけれど、きっと喜んで下さると思うので、勇気を出して書くことにしました。
たしか、栗や茄子、うりが描かれた絵葉書があったはずです。
今朝届いた、秋の実りの嬉しさを、先生にお届けできるような気がいたします。

4、5日前にとってきた赤まんまの色が、もう褪せてしまっています。

また採って来よう。

赤い赤い、赤まんまの花。


[2007/10/10 11:23] 日記 | TB(0) | CM(0)

修学旅行 

こんばんは
雨の一日でした。

昨日は、娘の修学旅行のお買い物に行きました。
どうしてもカバンが欲しかったようでした。

きれいな黄緑色のカバン。
真っ赤な水筒。

買って帰ったそれらの色が、家の中で夢のようにきれいです。

まだ先のことなのに、教室はもう旅行の話題でもちきりなのだそうです。
バスタオルもっていく?
髪洗う?
カバンはコロがついたのでもいいの?

班も決まりました。
男の達は、ジェットコースターに5回乗るって息巻いているそうです。
お買い物は秋芳洞のお店が安いんだって、先輩から。

お小遣いは3500円です。
ママと、パパと、おじいちゃまと、おばあちゃまとー。
登校班の子と、バレエ教室のみんなとー。

そういえば、私が修学旅行で、一生懸命選んで買ったおみやげ、ずっとタンスの中に飾ってありました。

紺色の制服を着た小さな子ども達。

あざやかな黄緑色のカバンを提げた女の子の私が、
楽しそうにおしゃべりしながら歩いていきます。



[2007/10/09 22:00] 家族 | TB(0) | CM(0)

骨の絵 

こんばんは
風が気持ちいい一日でした。

美術館の絵画ワークショップに参加してきました。
参加したのは娘です。
小学生にとっては、初めての油絵です。
部屋にはいると、4つのテーブルを囲んで、イーゼルとキャンバスが立てられていました。

紙のパレット。
油絵の具。
油壺。
ナイフ。

初めての道具ばかりです。

先生は、おひげを生やした大学の先生でした。
テーブルの上にはそれぞれ牛の頭蓋骨。
複雑な形が良かったのでしょうか。
白っぽい色が良かったのでしょうか。

天井の低い地下室のホール。
小学生たちは、午後中かかって、ずっと前に死んだ牛の頭を描きました。

描きたいのかどうか、そんなことはだあれも言い出さない。
何も分からず絵を描くうちに、長い時間が過ぎてゆきました。

最後に出来上がった絵を並べて鑑賞会をしました。

灰色の、どれもよく似た、骨の絵。



[2007/10/07 23:19] 日記 | TB(0) | CM(5)

娘と 

おはようございます。
彼岸花の紅い色が道沿いに遠くまで点々と見えています。

昨日、寝る前のなんでもない時間に、一昨日の日記を娘に読んであげました。

娘は私の日記が好きではありません。
「ママの日記嫌い。なんとなく泣きたくなる。」って言います。
だからほとんど読みません。
だから、面白いかなって思えるときは、読んでほしいなって思います。

「これは面白いよ。読んであげようか。」

娘が私の背中に体重をかけながら座ります。
ちょっと小さくなった子どもっぽい寝間着を着て、
少しくせのある長い髪を、後ろで一つに結わえています。

私は、ところどころ笑いながら、日記の「旅の荷物」を読みました。

「どう?面白かった?」

「泣きたくなる。」

「どうして?面白くなかった?」

「ママがばかで。」ちょと泣きそうな顔。

向こうむきにおやすみーって言いながら、娘は階段をかけ上がってゆきました。





[2007/10/03 08:34] 家族 | TB(0) | CM(0)

旅の荷物 

こんばんは
一泊して帰ってみると、彼岸花が、あたり一面です。
夕方、灯をともしたような赤い花の道をお散歩しました。

旅のご報告。
この度の旅行、結局一番頑張ったのは、荷造りでした。
ああでもない、こうでもないと、結構時間がかかりました。

一泊なのに、なんだか荷物が多くておかしいなとは思ってました。
着いてから鞄をあけると、なぜか着られないほど普段着が入っていました。
Tシャツと薄手のニットのアンサンブルと半袖ニット。
3枚もどうするの、って驚きました。
普段着を着られるような時間はほとんどないのに、
それも、毎日家で着ている正真正銘の普段着。
履き替え用にデッキシューズも入れています。
義妹の家に泊まったので、寝間着も入れていました。
はあ。

カバンを占領していたたくさんの資料を配ってしまうと、ずいぶん荷物は軽くなるはずでしたが、
行きの新幹線に乗る前に駅で大きな雑誌を買ってしまい、
結局少しも変わりません。
日頃読めないから、と自分に言い訳しましたが、ちょっとじゃまでした。
それに、実はいつでも読めるのでした。
いえ、行きも帰りも新幹線では寝てしまって、少しも読めませんでした。

目的とは違う、わけの分からない荷物をいっぱいカバンに詰めて、
少し空いたら、また要らないものを増やしてる。

雨が降るとも降らないともつかない曇り空の下を、
カバンを重そうに引きずって、
泣きたいような、笑いたいような。






[2007/10/01 23:24] 日記 | TB(0) | CM(8)