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手紙を書く 

おはようございます。
雨風の勢いが少しずつ弱まってきました。

家を出られない日の夜は、何となく人恋しくなるものですね。
古い友人のことを思い出したり。
こんな時ふっと、誰かから手紙が来ないかな、と思います。

「あーあ、誰かからお手紙来ないかなー。」
退屈になってしまった私が、腕を上げたり下げたりしながら、たたみの上を歩き回っています。
すると今のわたしより若いらしい母の声が私に言います。
「お手紙は、出さないと来ないのよ。」

「そうだ、お手紙書こうっと。」
私はまるで、自分が急に思いついたかのように言って、
そして、いそいそと机に向かって、手紙を書き始めるのです。

誰でもみんな、とても待っているのだと思います。
思いがけない誰かからの手紙。
でも普通、そのことは、ちょっと隠して暮らしています。
だから、ポストに、私からの手紙を見つけたら、きっとすごく喜んでくれるに違いありません。
そして、平気そうに言うんです。
「あれえ、ここちゃんからお手紙が来たー。」

私は、便せんや封筒がたくさん入った箱を出して、それらを一つずつ眺めます。
そうすると、いつのまにか寂しさも、人恋しさもなくなって、
私のまわりが、ほんのりあたたかくなります。

家を出られない日の夜や、何となく人恋しくなった時、
そういう時、私は、手紙を書こうかな、と思います。

私の手紙を見つけて喜んでくれる人に宛てて。



[2007/08/03 10:00] 日記 | TB(0) | CM(6)