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人生訓 

こんばんは
月のきれいな晩です。

お散歩の途中で、畑のおじさんにお野菜をたくさんいただきました。
たぶん、私が通るのを、待っていてくださったのだと思います。
お野菜はもう、黒いビニールに入れてありました。
どうやら、じゃがいもとタマネギのようです。
おじさんは、最後にかぼちゃを一つ、追加で入れてくれました。

喜んでいただきましたが、その重いこと重いこと。
大黒様のように、えいっと肩に担ぎました。
少し背中を丸くして、えっさかほいさか歩きます。
キトリとのお散歩はまだ始まったばかり。

「人の一生は重荷を負うて、遠き道を行くがごとし」
ああ、人の一生とは、かくなるものであろうか。
当然、ちょっぴり近道の花壇のある道を行くことにしました。
きれいなきれいな花いっぱいの道です。

「急ぐべからず」
だんだん肩に重くなるのに、あっちでクンクン、こっちでクンクン。

「心に望みおこらば、困窮したる時を思い出すべし」
ちょうどタマネギがなかったから、本当に助かりました。

「勝つことばかりを知って、負くることを知らざれば、害、其の身に到る」
すぐお腹を見せてゴロンとするキトリ。

最後はちょっと急坂。
人生は、かくも厳しいのでした。

ただいまー。
お野菜、たくさんいただいちゃったあ。


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[2007/08/26 00:09] 日記 | TB(0) | CM(8)

種をまく 

こんばんは
このごろ空気が少しだけ透明になってきましたね。

いつものお散歩道の途中に、すごく立派な花壇があります。
今日は、そこのマリーゴールドが、特にきれいでした。
丈の低いオレンジ色の種類で、あちらに一群、こちらに一群かたまって咲いています。

私は今年、マリーゴールドを植えませんでした。
それが何だかとても残念なことに思われました。
このきれいな花が、私の庭にも咲いていたはずだったのに。

さびしい私の庭。

そうだ、種をまきましょう。
種をまいたら、きっと少しもさびしくなくなります。
種をまいたら、まだ芽が出ないうちから、お庭が春の花でいっぱいに見えるでしょう。

もうすぐ種をまくのにいい時期になります。



[2007/08/25 02:43] 日記 | TB(0) | CM(6)

帰り道 

こんばんは
いつのまにか、蝉の声がひぐらしばかりになりました。

夕方遅く、キトリの散歩に行きました。
このごろでは、私とキトリはいい仲間です。

夕焼けの色が少し残る空に、こうもりがたくさん出ていました。
黒くて小さくて、空の近いあたりを、せわしなく飛び回っています。

中に一羽だけ白っぽいのがいます。
そのコウモリは、あまりはねを動かさず、ゆっくり飛んでいました。

何となく目で追っていると、その白いコウモリは、次第に群れを離れてゆきました。

それは飛行機だったのでした。

今日の散歩は、不思議と誰にも会いませんでした。
みんな、どこに行ったのでしょう。

夕暮れの暗さの中に、それぞれのポーズで、私と同じくらいの背丈のトウモロコシが、たった五本取り残されていました。
彼らは、すっかり枯れているのでした。

キトリと私は、いつもと同じはずの散歩道を黙って歩いて帰りました。








[2007/08/23 23:56] 日記 | TB(0) | CM(0)

私をめぐるたくさんの不思議 

こんばんは
今日は夕焼けがとてもきれいでした。

洒落た青いテントのレストランで、友人とランチをしました。
小柄な彼女は、以前と同じように日に焼けていました。

窓辺の席に座ったので、時々何となく外を見ては話しました。
そのとき聞いたお話。

昔、仕事でとてもつらいことがあって、ふらふらになりながら歩いていた時、
そのころ心の支えだと思っていた3人の人に、なぜか次々に会ったのだそうです。
その人たちは、いつもならそこを通らないはずの時間と場所で。
一人は忘れ物をして。
一人は偶然小さな思いつきをして。


傷ついた私が、支えてくれる3人の人と、道ですれ違います。
すっかりうなだれた私は、そのことに気づきません。




[2007/08/21 23:44] 日記 | TB(0) | CM(0)

宝石色 

今日いただいた、ゼリーの詰め合わせ

みかん
いちご
りんご
プリン
巨峰
さくらんぼ
ようぐるとみかん
甘夏
プリン
りんご
いちご
みかん

箱にきれいに並んでいます。


[2007/08/20 21:16] 未分類 | TB(0) | CM(0)

停電 

こんばんは
夕方、急に風が吹き始めたかと思うと、今度は大粒の雨、次にすさまじい雷になりました。

この辺りは、雷の通り道。
バリバリという恐ろしい音には慣れっこです。
ところが今日は、なんと、突如停電になりました。
しばらく待っていましたが、10分たっても回復しません。
家の中はもう薄暗くなっていましたが、時計はまだ5時過ぎたばかりでした。

私たちは、それぞれ、まだ明るい窓辺に向かって、それぞれの本を読み始めました。

次第に暗くなって、本が読みにくくなってきました。
真っ暗になる前にと思って、ろうそくや懐中電灯を準備しました。
暗くなり始めるとあっという間でした。

夫が避難袋を出してきました。
だんだんお腹もすいてきました。
我が家は電化住宅で、停電すると、お湯も沸かせないのです。
少しだけ心配になってきました。

幸いジャーの中にご飯があったし、ポットにお湯もたっぷりありました。
ろうそくを囲んで、ごはんとお海苔、キムチ、カップヌードルという夕食になりました。
食卓に置いたラジオだけが、やたら賑やかで、キャンプみたいでした。

外を見ると、このあたりは真っ暗でしたが、遠くの、たぶん川から向こうには、煌々と明かりがついています。
もう、風雨は弱まって、雷も遠くなっていました。

夫が、避難袋の中の乾パンで、ビールを飲みはじめました。
他の避難用食料は、みな期限が切れていました。

お風呂は、今日に限って夕方入れておいたので入れそうでした。
とりあえず、困ることは何もありませんでした。
それなのに、暗いせいか、黙りがちになってきました。
娘に、何か物語りでもするといいなって思ったけど、少しも思いつきません。
もう寝るしかないねって話していると、パッと明るくなりました。

わあっ点いた。
一斉に賑やかになって、テレビをつけたり、避難用具を片付け始めたり。
テレビでは、大河ドラマの風林火山が始まっています。
突然、いつもの、日曜日の夜になりました。

不思議なことが一つあります。
停電の前に何をしていたのか、どうしても思い出せないのです。

まるで、前とそっくりの別の世界に来てしまった人みたいに。



[2007/08/20 01:01] 日記 | TB(0) | CM(0)

ますかけを引かれる 

こんにちは。
ようやく涼しくなってきました。
少し変わったことがありましたので、ご報告。

今日の午後のことです。
夫が「本屋に行くから行かないか」と誘ってきました。
結婚以来初めての珍事です。
いつもどちらかというと避けられているので、喜んでついて行きました。
うれしいな。

娘をバレエに降ろして(これが本来の用事)、それぞれ本を買いました。
すると帰りがけに、何と夫が「喫茶店で涼もうか」と言うではありませんか。

きゃあ、デートだデートだ!
これはぜひとも素敵な喫茶店でなきゃ、と思い、「右折して!」
すると、今日はなぜか優しいモードの夫は、勇敢にも3車線を越え、右折レーンへ。
「はい、そこの車、こっちへー」
見ると交差点の向こうにパトカー。
なんで?

ウ~とサイレンまで鳴らされて、仕方なく側道に停車。
絶対違反してないと思うのにー。

えっ?黄色い線を越えた?はあ?
炎天下、のれんに腕押しのおまわりさんと議論のあげく、厳重注意。
しかし、運悪く夫は免許不携帯。
で、3000円払う羽目に。

当然、喫茶店も、優しいモードも終了。
どんより。

むしゃくしゃするとはこのことだー!
夫は、怒ったり、ぐったり落ち込んだり。
何とか慰めようと思ったけど無理。
いい年して「パトカーに石投げちゃる。」などと言う。
「くっそー、パトカーに自爆テロじゃー。」おいおい、それって自分も死んじゃうんだけど。

小さい頃からよく“ますかけを引かれる”と言って、お金を拾うと、近いうちに落としちゃうという具合に、いいことがあったら、同じくらいの悪いことがあるっていう、へんてこりんなバランス理論を母からよく聞かされておりました。

ま、そのバランスっていう意味では、今日誘われたのって、3000円レベルのいいことだったってことだな。

あ、わすれていましたけど、私はついでにパトカーに乗せてもらって、ちょっと嬉しかったから、これも計算に入れないとー。

ちなみに夫が今日買った漫画3冊のうち、2冊は家にあるものだったらしく、「ウオー」という叫び声が聞こえていました。
どこまでも不運なやつです。

あれ?
夫の視点からますかけ理論を適用すると、どうやら最近よほどいいことがあったに違いありません。

あ、それで、優しくしてくれたんだ。




[2007/08/18 18:39] 家族 | TB(0) | CM(8)

結婚披露宴 

こんにちは
昨夜は虫の音が聞かれました。
でも日中の暑さは全く変わりませんね。

家に戻ってきました。
夏祭りや、旅行、帰省と続いた長い夏の行事も終わって、今はなんだか祭の後のような、ぼんやりとした感じがしています。

朝のテレビ小説が、結婚式のシーンだったので、何となくその話題になって、自分の結婚の時のアルバムを出してきて、初めて娘に見せました。

あれ?
私は、若いころは今よりうんときれいだったと思っていたのに、そうでもありません。
幸せそうな花嫁と言うよりも、きょとんとして、少し気取ってて。
「ママ、きれいだったんだね。」って、娘は言ってくれたけど。
夫は今よりずっと痩せていて、格好良く見えます。

父や母が今より若くて、でも写真の中では少し疲れて見えました。

披露宴の中の親しい人々は、みんな今と少しも変わっていません。
あれ以来一度も会っていない友人たち。
もう亡くなってしまった人もいるけれど、未だに実感はありません。

義弟のテノール。
友人のピアノ演奏。
職場の先輩の尺八演奏、そういえば、終わりが分からなくなってしまったのでした。
夫の友人のスピーチに、会場中が大笑い。

アルバムの中では、賑やかな宴が、続いています。




[2007/08/18 11:46] 日記 | TB(0) | CM(0)

盆踊り 

こんばんは
里帰りをしています。
星が本当にたくさん見えます。

今夜は、母の里の盆踊りでした。
子供の頃から、八月十五日の夜は、ここで盆踊りをいたします。
やぐらから斜めに提灯が並んで、そこだけが浮かんだように見えています。
河原に、集落の皆が集う、昔ながらの盆踊りです。

祭壇には、五月に亡くなった祖母の遺影が飾られています。
その年初盆の家では、つながる者が、みな出て踊るのです。
今年は、祖母のほかには、もう一人男の人の遺影があっただけでした。

やぐらから太鼓の音が続いています。

祖母は、盆踊りが好きでした。
去年も一緒に踊りました。

私が死んだら、踊っておくれね。

最後には三重にもなる踊りの輪。
提灯に照らされて、子供も大人も踊り続けています。

子供の頃、覚えた踊り。
菊の模様の、白い子供の浴衣を着た私。
たくさんの知り合いに声をかけられた娘の頃。
それから、子供ができて、いつのまにか幼い娘と一緒に踊るようになって。

私は、いつまでも終わらない気がする踊りの輪の中にいます。
慣れない下駄で、足が痛くなっても、次第にほうけたように、ただ踊っています。

今年は、娘が私の浴衣を着ました。
叔母の浴衣だったそうです。
叔母も、初盆の祖母のために、私の後ろで踊っています。
母も、私も、娘も、みんな祖母が仕立てた浴衣を着て。
いつか娘も年頃になって、
娘の頃の私のように、良く来たねって、みんなから声をかけてもらうようになるでしょう。

いろんな人が踊る輪の中で、毎年こうしておなじ踊りを踊りながら、
やぐらの周りを何周も何周も回るうち、
いつのまにか、年を重ねてゆきます。

私が死んだら、みんな踊っておくれね。

おばあちゃん、みんな来たよ。




[2007/08/16 00:45] 家族 | TB(0) | CM(0)

窓辺より 

おはようございます。
朝はちょっとだけ涼しいですね。
これからしばらくお盆のおやすみですね。

二階の窓から見ていると、ご近所のおじいさんとおばあさんがお揃いでお出かけです。
お盆のご用事でしょうか。
乗用車のお迎えが来ました。

おじいさんは、パナマ帽のようなしゃれたのをかぶっています。
以前からおしゃれなおばあさんは、素敵なワンピース姿です。

おじいさんは養子さんで、このあたりの顔役です。
黒い杖をついて、ゆっくり歩きます。
おばあちゃんは去年あたりから、すこしいろいろわからなくなってきました。
なかなか気丈な人でしたが、このごろは、ほおっと優しいお顔になっています。

離れたこの二階の窓からも、おじいさんが、おばあさんを大切そうにしているのがわかります。

気をつけて、いってらしてね。






[2007/08/12 09:48] 日記 | TB(0) | CM(0)

星月夜 

こんばんは
今夜は星月夜です。

最近知ったのですが、銀座に、月光荘画材店というお店があるそうです。
そのお店のパレットは「猫柳色」。
説明として「絵の具の色を正確に見ることができます」と書いてあります。

猫柳色?
はて、どんな色だったか。
きっと誰一人覚えていないとおもいます。
春になって、川辺のネコヤナギを見に行くまで誰にも分かりません。

私はもちろん、そのパレットを見たことがありません。
ただの四角いパレットの写真が出てはいるけど、色は写真じゃあ分からないものだし。
今度東京に行ったら、ぜひ月光荘画材店に行って、確かめてこようと思っています。

月光荘画材店の奥の作業場。
春になると、川辺のネコヤナギをたくさんもいできて、
背中を向けた作業員が、その色になるようにパレットを塗っています。
ふかふかして、銀色にも薄緑色にも光るネコヤナギ。

そして、優しくネコヤナギにささやく作業員。

このパレットは、お前の色だよ。
こっちはほら、お前さんだ。
いい人のところへ買われていくといいな。

春だけの、月光荘画材店の仕事です。

今ははまだ、秋になったばかり。
きっと銀座あたりもまだ秋。



[2007/08/12 01:37] 未分類 | TB(0) | CM(2)

働く女たち 

こんばんは
今日初めて蜩の声を聞きました。

このたびの韓国旅行では、何より働く女性達が印象的でした。
ガイドをしてくれたヨンジャさん。
何となく遠慮がちな人でした。
私たちの会話をいつも静かに聞いていて、興味のありそうなことをさりげなく話してくれます。
小銭がなくて立て替えてくれた200ウォンを受け取りません。
でも、しっかり仕事もしていて、私たちの希望を聞きつつ、自分の知っているお店に、ちゃっかり連れて行きました。

買い物してても、働く女達はみんな一生懸命。
私たちの気持ちになって勧めてきます。

エステの受付係の小柄な女性。
来るつもりでなかったのに、何となく行くことになってしまった私たちが、決めかねてグズグズしていると、上手に値段の高いコースを勧めようとします。
「ちょっと贅沢して、また帰ったらしっかり働けばいいよ。」って、
すごく達者な日本語。
細い眉と細い目。
もう夜も更けていて、聞きながら、こんな時間にも仕事してるって思っていました。

私の髪を洗ってくれた女性。
蒸しタオルをかけられた私は、じっと目を閉じています。

自分の娘ほどの年の、日本人のお客。
今日最後のお客の髪を、力を入れて、精一杯ごしごし洗います。
身体に触れる仕事だから、いい加減な仕事をすると、指を通してみんな伝わってしまう。
幸せそうな人だこと。
タオルの中でも笑っているような気がするよ。

ああ、いい気持ち。
タオルがあったかい。
乱暴みたいだけど、大事に洗ってくれてる。
こんな夜遅くまで、働いて。

だんだんどっちが洗っているのか、洗ってもらっているのか、分からなくなってゆく倒錯。
その中で、ふたりともが癒されてゆくのがわかるような気がいたしました。

女性達は、みんなみんな一生懸命で、わずかの関わりであっても、離れるとき、一瞬、力の抜けた顔になります。
驚いたような、泣き出しそうな。
気のせいだったかもしれません。

空港で、私たちは、そんな顔のヨンジャさんに、ちょっと手を振って別れました。







[2007/08/11 00:47] 旅日記 | TB(0) | CM(4)

国を守る 

こんばんは
立秋を過ぎましたが、夜になっても暑いですね。

二泊三日で、韓国に行ってきました。
印象に残ったことをひとつだけ。

ソウル市街に行く途中、国会議事堂が見えました。
青銅の丸屋根が印象的な建物です。
韓国に何かあると、あの丸屋根がパッと割れて、中からロボットが出てきて、韓国を守ってくれるのだそうです。

次の朝、昌徳宮という王宮に行きました。
見学した時には、夜明け前からの雨もやんでいました。
軒下の木組みの極彩色や、大きな木々からの滴、池の睡蓮の花。
広々とした敷地。
静かで、豊かな気持ちになれる場所でした。
その宮殿の主な建物の屋根の両側に、三蔵法師を先頭に、お供の者たちが並んでいました。
大きくてなだらかな瓦屋根の先に、一列になって、彼等は、王宮を守っているのだそうです。

「韓国の人って、いろんなものに守ってもらってるんだね。」と娘。
架空のロボットや、「西遊記」の奇妙な一行に守られた国。
おとぎ話の悲しみを、少し感じました。

でもね、短い旅行の間じゅう、いろいろな人のエネルギーに圧倒されっぱなし。
本当は、そんな人々の仕事や願いが、何よりもこの国を守っています。







[2007/08/09 22:57] 旅日記 | TB(0) | CM(0)

原爆忌 

こんばんは
今朝、強い雨が降りました。

8月6日は晴れる、という誰かの話を思い出して、怪訝な気持ちでおりましたら、8時前にはもうすっかり雨は上がっておりました。
娘は登校日で、制服を着て学校へ行きました。

8時15分。
今朝私はテレビで祈念式典を見ていました。
二年前には、私は仕事としてあの式典の、熱い大理石の上にいたことを、遠く思い出していました。

今年は特に暑いと毎年言うけれど、あの年もやっぱり暑くて、
きっと、8時過ぎにはもう、十分暑かったのだろうと思います。
今、あのようなことが起こったら、私はすぐに娘の小学校に走って行くだろうと思いながら、窓の外を見ました。

小学校は遠くて、家から2キロ以上あります。
坂道や道路を取り乱して駈けて行く私が見えるようでした。
娘を抱きしめてやりたいとだけ思って、私は走って行くのだと思いました。
あるいは、私ももういけなくなっているかもしれません。

資料館には、原爆を落とした飛行機、エノラ・ゲイについての展示があります。
そして、その落とした人物への人々のこだわりを感じます。
私は以前からそのことが少し不思議でした。
何という飛行機か、誰が爆弾を落としたかは、問題ではないはず。
そこに至ったいろいろな原因や状況が重要であって、実行者そのものを責めてはならないのではないか。

今年になって私はその理由が分かるような気がしてきました。
人柄とか、生活とか、痛いとか、夢だとか、そんなものは何も存在しないかのように、虫のように焼かれる経験をした人々は、
その後どうしても、自分が大切な存在だという気持ちになれなくなってしまったのではないか。
ふと、そう思ったからです。
あの出来事のあと、そこにいた人々は、何を誇りとして生きてきたのでしょう。

こんな目にあっても、それでも自分の中に残っている、思いやりとか、やさしさとか、誠実さとか、そんな気持ち。
それを誇りにする以外、どうしようも無かったのではないか。
こんなひどいことがあっても、人間は、やっぱり信じられるものなのだって。

そうすると、その飛行機に乗っていたその人が、なぜこんなことができたのか、それを問いたくなるのです。
どんな状況になっても、その人が、その爆弾を落とせなかったなら。
人間は、そういう最後のところで、そんなにひどいことはできないものなのではないか。
人間を信じることでしか自分を支えられない。
そう思うしか、生きてゆけない、そういう追い詰められた気持ち。

私も、今年、決して責めるのではなく、ただ、聞いてみたく思うようになりました。

なぜ、どんな気持ちでその瞬間の行動を起こしたのか。

昼を過ぎて、子どもが、汗をいっぱいかいて、学校から帰ってきました。











[2007/08/07 00:53] 日記 | TB(0) | CM(2)

靴下と靴をはいて 

こんばんは
暑いですね。

靴を買いに出かけました。
久しぶりに、一人で、自分のためのお買いものです。

欲しいのは、夏の旅行中、いくら歩いても疲れない靴。
それがどんな靴なのか、自分にも全くわからないまま、それでも出かけたのでした。
夏服に似合う靴でないといけません。
サンダルでもいいな。

靴売り場に行きました。
私は、店員さんに、「歩いても疲れない靴が欲しいんです。」と言いました。
背の高いその店員さんが、そっと私の足を見ているのが感じられました。
私は、素足にサンダルを履いていました。

彼は、紺色のデッキシューズを勧めてくれました。
アメリカの老舗の靴なのだそうです。
そのデッキシューズは、少し無骨な感じがしました。
何となく思っていたのとは、全く違う靴だと思いました。
眺めていると、そっと靴下が差し出されました。

「こういうのはあまり履いたことがありません。つい、デザイン中心になってしまって」と言うと、
彼は「ああ。」と声を出しました。
少しがっかりしたように見えました。

私は、お店の椅子に腰掛けて、靴下と靴を履きました。

つかの間借りた靴下の、やわらかさとあたたかさに私の全体が包まれてゆきました。
鏡の中に、靴下と無骨なデッキシューズを履いた、子どものような私がいました。

それから私は、脱いだ靴下をそろえて、丁寧にたたみました。
まるで子どもがするように、一生懸命に。

紺色の靴を履いて、知らない町を歩き続ける、子どもの私。





[2007/08/06 00:09] 日記 | TB(0) | CM(2)

交通事故 

こんばんは
いつのまにか全国的に梅雨明け。
気づかなかったなあ、もう。

大学院の若いお友達が、車で事故をしてしまったそうです。
先月末のことだそうです。
10対0で、彼が悪いのだそうです。
悪いことをしてしまったと思っている様子でした。
さほどスピードは出てなくて、大事故ではなかったようですから、不幸中の幸い。
お相手も、そう悪い人でもなさそうです。
謝りに行ったら、「もういいよ」と言ってくれたそうです。
でも、少し怪我をされたということですし、
彼も胸を打って、痛みがあるようです。

でも、ホント言うと、相手の人が、警察の人の前で急に痛そうにし始めたのも、ちょっとショックだったそうです。
授業料免除や奨学金で、自活しながらなんとか大学院に来ている彼にとって、お金のことも頭が痛い限りです。
いろんなことを考えて、眠れないと言っていました。

私は常々、真面目で、頭がよくて、いつも一歩下がって人のために考えるような彼の人柄を、好もしく思っていました。
だから、特別。私の秘密を教えてあげました。

私もね、事故したことがあるんだ。
ずっと前だけど、バイクの学生さんにぶつかっちゃって。
鎖骨骨折!
骨折は重傷だし、大変だったよー。
事故すると、つらいよね。
もう、怖くなって、一年間くらい運転できなかったんだー。

えー、そうだったんですかあ~。
ふ~ん、ここさんも。
なんか、ホッとしちゃうなあって、ほどけたような笑顔。
「喜んじゃいけないけど」って、さっきまでがうそみたい。

私の事故、役に立っちゃった。
ちょっといばって「結構あることだから。」なんて言っちゃった。

帰り道の運転、ふんふんふんって鼻歌。
役に立つって、うれしいな。



[2007/08/05 00:34] お友達 | TB(0) | CM(0)

手紙を書く 

おはようございます。
雨風の勢いが少しずつ弱まってきました。

家を出られない日の夜は、何となく人恋しくなるものですね。
古い友人のことを思い出したり。
こんな時ふっと、誰かから手紙が来ないかな、と思います。

「あーあ、誰かからお手紙来ないかなー。」
退屈になってしまった私が、腕を上げたり下げたりしながら、たたみの上を歩き回っています。
すると今のわたしより若いらしい母の声が私に言います。
「お手紙は、出さないと来ないのよ。」

「そうだ、お手紙書こうっと。」
私はまるで、自分が急に思いついたかのように言って、
そして、いそいそと机に向かって、手紙を書き始めるのです。

誰でもみんな、とても待っているのだと思います。
思いがけない誰かからの手紙。
でも普通、そのことは、ちょっと隠して暮らしています。
だから、ポストに、私からの手紙を見つけたら、きっとすごく喜んでくれるに違いありません。
そして、平気そうに言うんです。
「あれえ、ここちゃんからお手紙が来たー。」

私は、便せんや封筒がたくさん入った箱を出して、それらを一つずつ眺めます。
そうすると、いつのまにか寂しさも、人恋しさもなくなって、
私のまわりが、ほんのりあたたかくなります。

家を出られない日の夜や、何となく人恋しくなった時、
そういう時、私は、手紙を書こうかな、と思います。

私の手紙を見つけて喜んでくれる人に宛てて。



[2007/08/03 10:00] 日記 | TB(0) | CM(6)

コインランドリー 

台風が近づいているようです。
生温かい、しめった風が窓から吹き込んでいます。

昨日、洗濯機が壊れました。
部品の取り寄せに三、四日かかるそうです。
今日からコインランドリーのお世話になります。
ずいぶん前に洗濯機が壊れたときもそうでした。

その頃はフルタイムで働いてて、子どもも小さくて、お洗濯も何もかも必死でした。
朝、夫がビニール袋に入った洗濯物を持って出かけて、仕事帰りにコインランドリーに寄ってもらうことにしました。
待つ間、向かいの喫茶店で時間をつぶしていたそうです。
その頃は、そういうゆっくりした時間が無かったので、
あの何日間かは、夫にとって、よい時間だったようでした。

今回は私の方が時間があるので、私が行くつもりでしたが、
夫が、午前中出かけるついでだといって、籠いっぱいの洗濯物を持って出かけました。
帰りはこれに入れて帰ってね、って言いながら渡したビニール、やっぱり一緒に洗ったようです。
お昼前にくしゃくしゃになって、一緒に籠に入って戻ってきました。

夫はまたすぐに出かけてしまいました。
台風のせいらしい強い風の中、さっき全部干し終わりました。

次は私が行きたいな。



[2007/08/02 16:10] 日記 | TB(0) | CM(2)
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